検索窓
今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:446,460 hit

11 ページ12

「ポートマフィア?私が入るわけがない」



いつの間にか敬語は抜けていたが、今はそんな事を言っている場合じゃない。



話がおかしな方向にいってる。
私は逃げないと話したではないか!
いや、かくれんぼ自体逃げる訳では無いけど…





「中也。それはさせないよ?彼女はあくまでも一般人だ。人殺しはおろか、銃さえ握ったことがない。そんな彼女をポートマフィアが使うとでも?」




太宰さんが私から離れてチョーカーに話しかける。
もちろん手は握られたままだ。





『何も初めから殺せとは言ってねぇだろ。最初は書類整理くらいだろうが』






「それでも、だ。彼女は立派な探偵社の社員。中也に渡す気はない」





でも、これって断ったらどうなるんだ?
彼は私の首をいつでもぶっ飛ばせる。
スイッチか何かを押したら……私は首から上が消える。





「だ、ざいさん。やります。やらなきゃ、私は死ぬ」




途端に恐怖が私の中を支配した。
感情が忙しい。でかい事を言って結局は自分が助かる道に進んでしまう。



やはり死ぬということ以上に怖いものはないんだと思った。





『話がわかる奴でよかった。そんじゃあ、せいぜい足掻くことだな。すぐに捕まえてやるよ』





それを最後に、ブチりと無線機が切れたような音がした。



その場が一瞬にして静まり返る。




「太宰さん。逃げましょう。ポートマフィアなんかに捕まるわけにはいかない。だって……まだ探偵社にお礼ができてないから」





あの日、助けてくれた事は忘れない。
探偵社は私の命の恩人だ。入社して恩を返すと誓ったばっかりだ。





「そうだね。まずは安全な場所に身を隠そう」





コクリと頷き、周りに注意しながら探偵社へと向かった。

12→←10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (402 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
631人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユリア(プロフ) - 最初はいい感じだったのに、途中から険悪な雰囲気になっててどうなるかと思いましたが、お互いに仲直りできたみたいでよかったです!素晴らしい作品をありがとうございました。 (2023年1月16日 15時) (レス) @page37 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
天さん(プロフ) - ochanekosakuraさん» こちらこそ最後までありがとうございました!泣けるような作品をかけて良かったです(*´∀`)-3 (2017年8月26日 3時) (レス) id: e35c262d1b (このIDを非表示/違反報告)
ochanekosakura(プロフ) - 完結、おめでとうございます!! (2017年6月23日 22時) (レス) id: fc991a18e7 (このIDを非表示/違反報告)
ochanekosakura(プロフ) - 中也推しの私は、最後泣いちゃいましたァ笑天さん、素晴らしい作品を、ありがとうございます!! (2017年6月23日 22時) (レス) id: fc991a18e7 (このIDを非表示/違反報告)
天さん - ユウギさん» な、なんと嬉しいお言葉を(´;ω;`)ブワッありがとうございます!続編の方も頑張りますので!(*・ω・)*_ _)ペコリありがとうございました!! (2017年3月17日 0時) (レス) id: 6b9cd4fe2d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:天さん | 作者ホームページ:http:/http://commu.nosv.org/p/tensan819  
作成日時:2017年1月30日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。