愛屋及烏(*´ω｀*)愛され忍たま短編集＊続

41話 続＊ゴールイン？の段 ページ11

えっえっ？これはどういう状況だ？
ただただ困惑して、立ちすくす私の前には三木ヱ門と潮江先輩が居た。

潮江先輩によって三木ヱ門から引き離された私は、二人の間に立って居て…肩を強く先輩に掴まれている。

「………田村、席を外してくれないか。」

「…もしも、悲しませる事があったのなら、後は分かりますよね？」

「あぁ。」
二人が交わした言葉はこれだけだった。意外にも、その場は早く終結し、三木ヱ門がこの場を去ることで現段階としては解決した様だ。

いや、待って？私は解決してないぞ？

今、この場に居るのは私と潮江先輩だけだ。
つまり、二人きりということで…

『(ど、ど、どうしよあばばばば)』
気まずさに耐えれず、あたふたし始めた私と向き合う形で話始める潮江先輩。

「A。」『は、はい！』

「今まで、しつこく俺がお前に絡んでた理由…わかるか？」
神妙な面持ちで話を進める潮江先輩。理由…？分かるわけがない…というか心当たりがない。

『…い、いえ。』

「それは…今まで正直になれなかっただけでっ、俺、は、お前に異性として好意を抱いている。だから振り向いて欲しくて…幼い子供の様だが、ちょっかいをかけていた。」

『…へ？』
柄にもなく俯きながら、途切れ途切れに言葉を紡ぐ姿に驚きを隠せない。勿論、内容にもだが。

『え、とそれは、私のことが…「あっ、待て。俺が言いたい。」』

そう言うと、私の目を真っ直ぐに見つめる潮江先輩。

「俺はAが好きだ。恋仲になって欲しい。こんな俺だが、付き合ってくれるか？」

『…へっ……ぇ…』

「駄目だったか…？って！お前何で泣いてるんだ！？そ、そんなに嫌だったのか…。」

『ふぇっ、ぐすっ……だって、潮江、先輩っが…』
思いが溢れて止まらない。今まで意識していなかったけれど、私は潮江先輩の事が好きだったんだ。きっと今なら言える。

『潮江先輩…私は貴方の事が好きです。大好きです。こんな正直じゃない私ですが、宜しくお願い致します。』
泣いたせいで鼻声になってしまったが、本心は伝えることが出来た。

二人して、大袈裟に喜んで抱き締めあって…これからは正直に話せるかな、なんて二人で笑い合いながら。

今日は幸せな1日だった。
そう思うんだ。だって大好きな先輩との想いが叶ったのだから。







後日談はおまけで書くかも知れませんが一応ここまででリクエスト消化ということで。リクエスト、本当にありがとうございます！！

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