愛屋及烏(*´ω｀*)愛され忍たま短編集＊続

33話 続＊センサーは敏感です。の段 ページ2

「「「兵太夫！！！」」」

「姉さんに何かあったと聞いて…！( ･´ｰ･｀」

「誰もそんな事一言も言って無かったけどね…勘だよ！！*｀ω´*」
兵太夫の謎のドヤ顔に腹立つが、それよりもいち早く気配を察知した兵太夫のA先輩センサーが恐ろし過ぎる…。

「とりあえず、探しに行こう！」
二人にも呼び掛け、裏門へと全力で走り出す。

「はぁっ、はぁっ、はっ……疲れた…。」
呼吸音が五月蝿い。走ったからか、心臓もバクバクと激しく体を奮い立たせている。これではいけない。落ち着かせなければ。横で平然と盗み聞きの体制に入っている兵太夫を横目で見ながらそう思う。

息を殺し、草木に隠れて身を潜める。A先輩は、尾浜先輩が言っていた通りで、名前もわからない4年生と二人っきりで話している。

「盗み聞きは良くないんじゃぁ…？」
今、正しくその体制に入ろうとしていた僕に、さぞ気まずそうに呟く三ちゃん。声には出していないけれど、表情を見るに乱太郎としんベヱも同じ気持ちなのだろう。

すると、いきなり背後に感じる気配。静かに振り返ると、委員会を終えた金吾達が合流したらしい。廊下で一部始終を聞いていたらしい合流組は、すぐに状況を察してくれた。

この後数秒間、盗み聞きについての議論が行われたが……

結局、兵太夫の
「僕、弟だけど姉さんの事あまり知らないんだよね。弟だけど(真顔)」( '-' )
この発言にただらならぬ恐怖を感じた為、行う事にした。

「…庄ちゃん、聞こえる？」
耳を澄ませ、全員で盗み聞きをする。これでみんな同罪という魂胆だ。

「…(何を話してるんだろう。)」

「A、好きです！付き合って下さい！！」

「(えっ、)」
どうやら、最悪の予想は的中していたらしい。告白現場に立ち合わせて仕舞った様だ。考えてからではもう遅い。これは中々の修羅場になりそうだ…。

→続く

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