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堕ちた ページ10

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「あれ?そこに居るの、もしかしてキヨ?」



帰宅して、家に帰ろうとしたら、
自宅の前にキヨが立っていた。

学祭準備もあり、最近は暗くなってから帰っているので、そんな忙しい中、何故キヨが俺ん家にいるのか不思議だ。



「おっせーよ!フジぃ!!」



スクバを肩にかけたキヨが、俺を見つけてギン、
と睨みつけてくる。



「俺ん家来るなら連絡くらいいれてくれれば良かったべや!」

「いやお前いつも暇そうだからいるかなっーて」

「忙しいですけど自分ー!」


「まあいいや、ウチ上がってく?」

「うーん、いや、いい」



俺が家の玄関を開けようとすると、キヨはそう言い放った。珍しい、いつもは絶対上がってくのに。

そして一言、「言いたいことがある」
とだけ言った。

そんないつにもない真剣な表情を浮かべるキヨに
何故かイヤな胸騒ぎというか、予感がする。



「どしたん?急に改まって」



あはは、と動揺を見せないように取り繕う。

それでもキヨは表情を変えなかった。



「…んー、 “あの時” のって言ったらいいのか?
その話の続きをしにきた」

「___うん」



…キヨ、覚えてたんだ。
体育祭、勉強会のときにした俺の意味分かんない話。

覚えてたってことは、だよね?



「俺さ、未だにフジが何言いたかったとか全っ然分かんねえけどよ、ただ」



俺はそうキヨが言い終わったとき、無意識に俯いた。


「Aが絡んでんだろ?俺さ、お前と似てまだ諦めたくねえんだわ」

「……ふうん、そっか。でも、もうこれ以上ライバル、増えて欲しくなかったんだけどなあ」

「お前が諦めろバーカ!」

「急に悪口が小学生!」



いつもの調子に戻ったと思ったら、一歩下がって
スクバを背負い直した。



「…もう帰る?」

「おう」

「そっか」

「…なあ」

「ん?」



少し歩いたキヨが此方を振り返った。

その顔は今までに見たことないくらい悲しそうな寂しそうな、なんとも言えない表情を浮かべていた。



「……なんとかして、奪えねえかな」



自傷気味にへらりと笑って、帰路を進んでいった。


俺はその気持ちには思い当たる節があるので、
余計に胸が締め付けられた。

まるで、今の自分を見ているみたいだ。


そう、望んだのは俺だけど、
友人のその姿を見ていられなかった。


あの辛い気持ちを共有したいと思ったけど
それは尋常じゃないくらいもっと辛いこと
なのかもしれない。








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誇大妄想→←衣装でわかるカースト制



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まちや。(プロフ) - おばけさん» ありがとうございます!!^^ (2019年2月27日 23時) (レス) id: e16223c2be (このIDを非表示/違反報告)
おばけ - めちゃおもろいです!更新応援してます! (2019年2月27日 16時) (レス) id: c7fac66308 (このIDを非表示/違反報告)
まちや。(プロフ) - スカイさん» スカイさんこちらにもコメントありがとうございます!!身に余る言葉ばかりで嬉しい限りです( ; ; )それと母のくだりが面白くてふふ、と笑ってしまいました(笑)とても励みになります、これからもよろしくお願いします! (2019年2月14日 5時) (レス) id: e16223c2be (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - え、あの。好きです。←どうしたこいつ。 最初、ヒラさんだ〜。面白いのかな〜?と思い読んでみたら、なんということでしょう。作者様が神でした。面白過ぎて、1日で全シリーズ読んで仕舞いました(笑)←このあと母に怒られました。 更新気長に待ってます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: bfb55ad556 (このIDを非表示/違反報告)
まちや。(プロフ) - リルさん» ありがとうございます!!とっても励みになります( ;∀;)神だなんてそんなことないです!( ˘ω˘ )これからもどうぞよろしくお願いします!! (2018年5月17日 7時) (レス) id: e16223c2be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まちや | 作成日時:2018年5月3日 13時

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