【ヒ/ラ】恋バナしろよ。【実/況/者】

調子にのる ページ4

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あの後からは長かった。
閉会式やら会場の片付けやらで、すっかり日も暮れて、ヒラくんたちは先に帰ったみたい。
少し、お話もしたかったな、なんて。

それからバスで学校まで戻って、一通り反省したら解散になった。


しかし、チームの皆が盛り上がっているのは、やはり今日のヒーローの活躍ぶり。



「キヨやっぱお前すげーよ！」「まさか最後のあの場面で決めるなんてな」「初めてキヨのことすげえって思ったぜ！」

「…まぁな〜！やるときはやる男だからぁ？俺！」



いつものウザイセリフも今日だけは見逃されてちやほやされてる。そんなキヨも満更ではなさそうに笑顔が絶えない。

うん、良かった。あの場面、本当に私自身もハラハラしたし、不安だったから。

けど、後半戦前の休憩時間にキヨが言った あの言葉 が何故か妙な信憑性があって、キヨなら決めてくれるって私も信じきっていた部分もあった。


私もそろそろ帰ろうかななんてチームの輪から外れると、その主役が私に寄ってきた。



「……なあ、………送ってく」



まさかの言葉に驚いた。
この後もチームの皆と一緒に帰るのかなーなんて思っていたから、一緒に帰ろうは想定外であった。



「…え、その…大丈夫なの？」

「あー…、おう！
お前には言わなきゃならねえことあるしなー」



今日は珍しくキヨは自転車ではなかったから、チームの皆に「またな！！」とだけ言い、私の先を歩いた。

私も遅れを取らないように「お疲れ様でした」と頭を下げて、少し先を歩くキヨについていった。





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