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「……」
ポカンとか、そういう気分。ただ頭は思ったよりも冷静で、どう言い訳しようかとか、そんなことを考えていた。
強い人に育ててもらえれば、強くなれるんじゃね？とか簡単に考えていたけれど、甘かったのだろうか。マジでどうしよう。
ちらりとシェスを見るけれど、一緒に考える気は無いのかぽかんとパクノダを見つめていた。
「あの！……えっと、なにを、したんですか」
ここは一旦知らないふりが妥当だろう。何も知らないただの子供が、念などを知るはずがないのだから。
端正で整った顔が、こちらを凝視する。生唾を飲み込んだ。
「わたしたちに、何をしたの？」
シェスに近寄って、手を握った。なんだかんだ言って不安ではあるのだ。元々、人見知りを拗らせているのだし。
「なにかを、知りたいなら、そのまま答える。別に、わたしたちにはもうやりたいこととか、守りたいものとか、ないから。それにわたしたち、まだ死にたくないから、嘘をつく必要もない。ね、シェス」
「え、あ、ああ」
訝しげにマチがこちらを見た。わたしはその目をできるだけ合わせないようにする。なんといっても怖いのだから。
「俺たちは、そりゃ、バレたくないこともあるけど、死ぬことと引き換えだったら、そうでもない、かも。助けられた命を、無駄にはできない」
それはリリアーナ=シェストフの想いなのだろうか。やっとの思いで助けられた尊い命。それは、何にだって変えられないのだから。
「まあ、いいだろう」
思ったよりもあっさり降ろされた承諾のせいで、私もシェスも一瞬思考が止まるのである。
続く
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Yuyu(プロフ) - ユーリYURIさん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年3月2日 11時) (
レス) id: 99bbdf4997 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリYURI - 更新がんばってください！！ (2020年3月1日 21時) (レス) id: 2a371154bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めえぷるもみじ＆Yuyu x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年3月1日 11時
