【短編集】Forme d'amour【QK】

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最近、可愛い可愛い彼女が俺に隠れて何かしているようだ。俺はそれが気になって仕方ない。「お嬢さん、集合、あい」「はぁい」手招きをして、自分の隣に座らせる。「俺に何か隠してませんか」「隠してないですね」待って、その笑顔は100万点。「じゃあこれは何やろな？」手に持っていた毛糸をかざすと、顔に焦りが見えた。「なんで、」お嬢さん、声に出ちゃってるんです。「家庭科苦手なのになんでこれ持ってんの？」「……駿貴くんの、誕生日プレゼントでマフラー作ろうと思って……こっそり練習してたの」白い顔を真っ赤にしながら途切れ途切れにそう答えた。「はぁ……もう、ほんとにお馬鹿ねあんたは」練習なんかしなくたって、愛がこもってたらそれで十分。/sgi


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拓朗！と俺を呼ぶ声が聞こえる。「なんや」「見て！さっきまで弄ってたデータ全部飛んだ！」「見て！ちゃうねん阿呆」データどこにあんの？と俺を見ながら聞いてきた。そんな私悪くないですみたいな純粋な目で見んな。「ここにあるやろ、ほら」「あっほんとだ！ついでにさっきこれとこれとこれとこれも飛ばしたんだけど」「馬鹿やろほんま。もうパソコン触らん方がええんちゃう？」「パソコンも可哀想だよね」「お前が言うな」2人でパソコンの前に座って画面を眺める。というか俺はこいつがまたデータ飛ばさんように監視してるだけ。「拓朗いるからどれだけデータ飛ばしても大丈夫だよね」「……馬鹿」「痛っ！？」デコピンをかましておく。お前は俺がいないと生きていけなさそうやな。まぁ俺もなんやけど。/kwkm


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「こうちゃんそれ違う！」「えっ！？」2人でギャーギャー騒ぎながらキッチンに立つ。「待って、これ合ってる？」「それは合ってるけどさっき間違えたからクソマズ料理が爆誕する可能性がある」「誰が食べんの？」「自分の尻拭いは自分でやりな」不器用なことは知っていたけどここまでだとは。砂糖と塩を間違えそうになったり、包丁の使い方が覚束なかったり。「なんでまた急に？」「え、いつも作って貰って申し訳ないから俺も作れるようになりたいなって」いつも仕事頑張ってる可愛い彼女の為にね、なんて笑う。「こうちゃんの馬鹿」「いった！？叩くことないじゃん！」ごめんなさいね、ツンデレで。/ko-chan


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