よんじゅういちわ ページ45
その後二日に渡って二人に勉強を教えましたが三日目にして事件が。
「…はい、休み決定でーす」
犀樹に見せられたのは38.5と表示された体温計。
そう、熱を出してしまったのだ。
犀樹が言うには無理のしすぎらしいけど、そんなことは…。
「…あのさあ。
毎日毎日中二の問題も解けないようなクソガキに付き合って、それ用の対策ノートも作って、宿題と予習もして、部活も休むことなく朝練も始まる前に行って。
部活で疲れた体に鞭打って動かしてたんだよ、無意識に。
まあ、圧倒的睡眠不足だね。あと知恵熱。
休まなかったら怒るから。毎日迎えに行ってやる」
本気の目で言う犀樹に頷くしかなかった。
図星を突かれ大人しく布団に潜る。
「…ごめ…」
「…今日俺も学校休むし。看病ちゃんとするから安心して」
スッと携帯に指を滑らせて学校に電話をかける犀樹。
止めようとするが隣の部屋に行ってしまったので何も出来ない。
立つのも辛いほどなのだ。
どうやったらこんな高熱が出るのか不思議である。
…無理。
無理なんてしていないと思ったけれど、やっぱりしていたのか。
…昔、みたいに。
ぶんぶんと頭を振って思い出さないようにする。
もう思い出したくない。
頭を振ったせいでガンガンと痛む。自業自得。
耐えきれず倒れ込むようにベッドに横になる。
ガチャリとドアが開き、犀樹が顔を覗かせる。
「連絡しといたから。あと食欲ないでしょ。なんか買ってくる。
なんか食べたいのある？無かったらゼリーとか買ってくる」
「……な、い、から
早く、帰ってきて、ね」
小さく我儘を言えば顔を緩ませて分かったと言う。
何で嬉しそうなの…。
取り敢えず休むって澤村さんに連絡しなきゃ。
のろのろと携帯に手を伸ばして拙い手つきでメールを打つ。
送信すると力尽きたように倒れ込む。
何をするにも体が怠くて動かせない。
…風邪をひくと人肌が恋しくなるとはよくいったものだと思う。
…早く帰ってこないかな。と
犀樹を待つうちに意識が無くなっていく。
ああ、風邪とはなんて酷いものだろう。
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狼(プロフ) - 夜巾恵美さん» うわああああ！ありがとうございます！更新頑張らせていただきますね！ (2016年11月7日 18時) (
レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
夜巾恵美 - 面白いです！！更新待ってます！ (2016年11月7日 18時) (レス) id: c36e1fb932 (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - クロムさん» ごめんなさい！これから直して行きますね！ (2016年11月5日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2016年11月5日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - まりんさん» ご意見ありがとうございます！そうですよね…反省します。今度から少なくするよう努力します！これからもよろしくお願いします！ (2016年11月5日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狼 | 作成日時：2015年10月1日 17時
