検索窓
今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:207,818 hit

にじゅうわ ページ22

黒尾side









「…よお」





食堂に誰もいないことを確認して寺田ちゃんに話しかける。






振り返る時に髪がふわりとなびく。






まさに見返り美人というやつだ。





『清水さんに言っておきましたので、ごゆっくりどうぞ』







「ありがとな、飯とっといてくれて」






『朝ご飯はしっかり食べた方がいいと聞きますし





赤葦さんにも言われたので』





……赤葦?






何故赤葦がそう言ったのか分からなかったが、腹が早く食わせろとばかりに鳴ったので席に着く。






それを見た寺田ちゃんは少しだけ頬を緩ませた。






いただきます、と言って口を付けた瞬間に気づいた。





「…メニューが違う?」





困惑して寺田ちゃんを見ると予測していたかのようにメモを渡される。






『皆さんが作ってくれたご飯、冷めてしまったので。





僭越ながら私が作らせていただきました』






わざわざ作ってくれたのか。





…本当に出来たマネージャーだな。





















___そう、出来すぎているくらいに。

























この間、聞きそびれたことを言う。





「なあ、寺田ちゃん。





















本当に、マネージャーとか、バレーとか、やったこと無いのか?」






びっくりしたように目を開く寺田ちゃん。





『前に、やっていないと言いましたが』





微かな否定。しかし俺は追い打ちをかける。





「じゃあ何でここまで出来る?





ドリンクも、タオルの準備も完璧だ。





選手のケアだって簡単にこなしてみせる。






















何かやってたとしか考えられねえんだよ」






静かな空間に俺の声が響く。





寺田ちゃんは何も答えない。図星か?





仕方なく飯を平らげて(めっちゃ美味かった)寺田ちゃんに渡すと、メモを貰った。






…静かだったのはこれを書いていたからか。





『そこまで褒められるとお恥ずかしい限りです。





しかし、私は本当に何もしていません。





子供の頃から






























何も』




















少しだけ、悲しそうに渡されたメモに






何故か俺は、惹かれてしまった。

にじゅういちわ→←じゅうきゅうわ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (116 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
266人がお気に入り
設定タグ:HQ , ハイキュー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 夜巾恵美さん» うわああああ!ありがとうございます!更新頑張らせていただきますね! (2016年11月7日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
夜巾恵美 - 面白いです!!更新待ってます! (2016年11月7日 18時) (レス) id: c36e1fb932 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - クロムさん» ごめんなさい!これから直して行きますね! (2016年11月5日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2016年11月5日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まりんさん» ご意見ありがとうございます!そうですよね…反省します。今度から少なくするよう努力します!これからもよろしくお願いします! (2016年11月5日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2015年10月1日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。