浅沼家の日常3

休息 ページ16

貴方side


ワールドプレミアツアーから帰国して1週間


そして数々のテレビ番組やラジオで番宣をして数日


ようやくオフの日がやってきた


平日のため晋さんも仕事があるし、大智と秀斗も学校へ行く準備をしたはずなのにそれに全く気が付かないほど寝入ってしまい、起きると9時を過ぎていた


『うわぁ、朝ごはん昨日で作っといて正解だったなぁ』


寝室からリビングに出てきても誰もいない


ふと机を見るとそこにはメモが1枚置かれていた


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お母さんへ


お仕事お疲れ様

今日は俺達がなんでもやるからゆっくり休んでね

間違っても仕事はしないように！ 大智、秀斗

いってきます！



今日は早く帰れそうだから夕飯も任せろ！ 晋

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晋さんは急いでいたのか、いつものような丸っこい字ではなく走り書きされた字だった


『名前も途中で終わってるし(笑)』


3人の好意に甘えてメモの写真を撮って手帳にはさんでからもう一度寝室に向かう


しかし、ベッドに入っても眠気は全然やってこない


日頃の生活リズムは幾ら寝不足でもそう簡単には崩れないらしい


仕方なく上着を羽織ってキッチンに向かいマグカップに暖かいコーヒーを入れてベランダに出る


外の気温は低く一瞬震えたが、コーヒーを飲んで体内を温める


天気は晴れ、空気も澄んでいてベランダからは綺麗な景色が良く見えた


実はオフの時もこうやってベランダでコーヒーを飲みながら台本を読んだりするのが密かな日課なのだ


しかし今日は違う


さっき仕事用のカバンを確認したがいつの間にか台本が抜き出されて無くなっていた


晋さんの指示で大智か秀斗の机にでも隠したのだろう


『そこまでワーカーホリックじゃないんだけどなぁ』


浅「いやいや、重度のワーカーホリックだよ」


『えぇ〜.....え？！』


聞こえるはずのない声に振り返ると仕事に行ったはずの晋さんが立っていた


『し、晋さん仕事は？』


浅「午前の分は終わったから午後の分の荷物取りに。あと、買い物もしたしな」


そう言ってマイバッグを見せる


浅「しっかし、寒くないか？いくら上着を羽織ってるとはいえ疲れた体にはキツイだろ」


そうい言う否や部屋の中に入れられる私。


浅「どうせ朝ごはんも食べてないだろ。時間余ってるし軽く昼ごはん作るから座っとけ」


『あ、ありがとう』

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