浅沼家の日常11

・ ページ15

＿＿これまで触れられることのなかった宮城リョータという人物の過去に焦点を当てた作品となっていますが、どのような意識で演じられたのでしょうか？

玉城：もちろん原作やアニメでは宮城リョータは存在していたんですよ。でも少年時代のリョータは今回が初めてで、なら私が作ってやろう！って。井上雄彦監督からも、「思う存分自由にやってください。」と言われていたので……やってやりました！
仲村：僕も監督から、「そのまんまの仲村さんでやってください。」とあったので、難しく考えずに楽しく演じられたかなぁと。


＿＿スタッフさんのタレコミによると、玉城さんが珍しく演技で悩まれていたとか。

玉城：そうなんですよ。ネタバレ防止のためにあんまり詳しくは言えないんですけど、少年時代のリョータが泣きながらお兄ちゃんを怒鳴るっていうシーンがあって。リョータとしては勢いのままに飛び出た言葉だとしても、この後の展開を知っている私はどうしてもそのセリフが言えなくなっちゃったんです。このシーンは一人で録っていたので、時間の許す限り何回も録り直して完成したシーンです。
仲村：Aさんが頑張って何回も挑戦してくれたからこそ後々のシーンが更に味わい深いものになったんだって、スタッフさんも他のキャストさんも仰ってましたよ。
玉城：本当？わぁ、頑張ってよかった。


＿＿他のキャストさんとの収録エピソードなどはありますか？
仲村：それこそ、僕が一番覚えてるのは少年時代リョータと三井のシーンですよ。あの時のAさんは僕がこれまでに見た中で一番輝いた顔をしてました。
玉城：あーれは、本当に楽しかった。まさか、三井寿と会話できるとは思っていませんでしたから。昔から『SLAM SUNK』の中で一番好きなキャラクターなんです。ミッチー。
仲村：物語的に仕方ないとは言え、笠間さん以外の湘北メンバーは悔しがってました。「俺も少年時代リョータと会っていたかった！」って。三井役の笠間さんだけが勝ち誇った顔でしたもん。

玉城：今までは何度漫画を読み返してアニメを観返しても、リョータとミッチーの関係性がイマイチよくわからなかったんです。でも、あの場面を演じた今だからこそ「なるほどそういう事か」って、数年越しに答え合わせというか、伏線が回収されたなって。
仲村：僕らは長年壮大な謎解きに参加させられてたのかも。
玉城：私たちは井上監督の掌でコロコロされてたんだよ、きっと。
仲村：コロコロ(笑)

・→←Wリョータ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す