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奈々ちゃん達が帰ったあと
屋上には私と裕翔の2人だけが残っていた
若干、風が先程よりも強くなり
だんだん雲が増える
雨が降るのも時間の問題だろう
『…裕翔、雨が降りそうだよ。
とりあえず教室に戻ろう？』
私の肩にあった裕翔の手が背中にまわってくる
一瞬でまた裕翔の匂いに包まれる
裕 ｢…心配したんだからね｣
さっきとは正反対に弱々しい声の裕翔
裕翔があの場にいなかったらと思うと、恐怖だ
今頃 保健室で手当…いや、病院送りだったりして…
『心配かけて、ごめんね
ほんとにほんとにありがとう』
裕翔の顔を見ると目に涙が溜まっている
ほんとに心配してくれたんだ…
嬉しさと同時になんだか申し訳ない気持ち
こんなに大事にされてるなんて、
思いもしなかった
ﾎﾟﾂｯ… ﾎﾟﾂｯ…
『あ、雨が降ってきちゃう！早く教室に戻r…』
裕 ｢ねぇ、A
クラス替えしてもらおうか｣
耳元でこそっと告げられた提案
顔が見えなくてもわかる、これは裕翔なりの本気だ
『っでも、そんなことできないよ。
それに、関わらなければ同じクラスでも大丈夫だし』
静まる屋上
沈黙に押しつぶされそうになる
裕 ｢なんで？なんでなんでなんで？Aのために俺は言ってるんだよ？俺の大切な大切な姫であるAが変な害虫どもに嫌がらせされて、危うく殴られかけて…俺が許せるとでも思ってるの？そんな奴がいるクラスにはいてはいけないよ。すぐに校長と話してクラス替えしてもらおうね、わかった？｣
言い終わると同時にもの凄い力で抱きしめられる
痛い 私のそんな言葉すら届かないくらい
まるで縄のように
裕 ｢…のに、…して……｣
『裕翔！！』
裕 ｢はっ…ごめん俺、強く抱きしめすぎた…｣
先程とは全く違う、優しい声でゆっくり抱きしめてくれる裕翔
…さっきのは、なんだったの？
裕 ｢A…ごめん。ごめんなさい、俺Aが大切なんだ。とっても愛おしいたった1人のお姫様。怒ってる？強く抱きしめたこと
本当にごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。俺のこと嫌いにならないで…｣
突然また喋り出したと思えば泣きながら私に縋るように許しを乞う姿に
少し混乱する
今日 ほんとの裕翔がわからなくなった
私と裕翔の周りには
ただただ雨が降り続けていた
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はっぴー - めっちゃ面白くて大好きです！更新頑張って下さい！！ (2018年2月18日 18時) (
レス) id: 29b2f343b4 (このIDを非表示/違反報告)
HUUKA-4017(プロフ) - 本っとにお気に入りです！ヤバいです！更新よろしくお願いします！ (2017年12月5日 0時) (レス) id: ecafabb732 (このIDを非表示/違反報告)
HSJ I☆love - すごく面白いです！更新楽しみです！！ (2017年10月22日 23時) (レス) id: d344f01328 (このIDを非表示/違反報告)
涼介 LOVE - 更新ありがとうございます！面白かったです！ (2017年10月16日 21時) (レス) id: 02a220691a (このIDを非表示/違反報告)
涼介 LOVE - 更新楽しみです！よろしくお願いします！ (2017年10月9日 21時) (レス) id: 02a220691a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴーち娘 | 作成日時：2017年7月9日 17時
