赤ワイン…

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…









「でもねA、話せたからもういいよ笑」

そう、作り笑顔を浮かべている。

「スッキリしちゃった。」

全くと言っていいほど、顔はまだ青白く
母親の死に不安を感じているのだろうか…

｢くるみ、まだ受け入れられてないんじゃないの？｣

｢平気だから。バイバイ。｣

くるみは私が言い返すより早く
走って家に向かった。



｢なんて声かければよかったかな…｣

大事な友達が悲しみに苛まれている時、
私はどうするべきだった、？

暗い顔して家に帰る気力すらなく、
ふらっと、目に入った公園に足を進める。
木陰になっていて、ひんやりしたベンチに、
乱暴にカバンを置き、寝転ぶ。



そりゃ、家族が死んだら不安だよね。
でも、その悲しみをわかってやれない。
悲しみを少しも分け合えてない。
今はまだ、くるみが悲しいだけ。

｢どうするべきだったのさ、、、｣

目を瞑り、ポツリと呟く。





「…どしたん？」

ふと、頭上から降ってきた声に驚き
目を覚ます。


｢か、川村さん？なんでここに。｣

「仕事終わり。疲れたらここ来んねん。」

｢そうなんですか。｣

それにしても驚いたなぁ。

まさかここに川村さんが来るなんて。

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