最重要参考人 3

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コナンside



用があり赤井さんを訪ねれば、少し時間を空けて玄関から出てきたのはAさんだった。



遊びに来てたんだ、と思ってたけどそうでもないらしい。



Aさんはいつもより大きめの服を身につけ、綺麗な黒髪も緩く縛っている。



「泊まったの？」



あ「えぇ…まぁね。大人の事情よ」



この人は恥ずかしげもなくこんなことを…。



赤「困ったときはお互い様だからな」



あ「どういう意味よ」



赤井さんが茶化すように言えば、口答えしているAさん。



側から見れば仲の良いカップルだ。



喉まで出かかった言葉を寸前のところで飲み込む。



簡単にそんな単語を出してはいけないことは俺にも分かる。



組織から身を隠し、監視の目を盗みながら機会を伺う赤井さん。



国を守る立場で犯罪組織に潜入し、多くの犠牲を払いながら組織を内側から崩そうとする降谷さん。



組織に加わりながら2人を助けるAさん。



３人の関係に俺が口出すなんて野蛮なことは出来ねぇけど。



幸せになって欲しいな、なんて。



そんな簡単な事なのに口に出来ないもどかしさ。



「仲良いね」



あ「コナン君もおいで？間に入れてあげるよ」



「遠慮しておくよ」



冗談交じりの言葉をこちらに投げかけるAさんのこういう所に惚れるんだろうな、と柄にもなくそんなことを考えた。

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