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三ノ輪さんと今日は沢山お喋りさせていただいて、連絡先まで交換していただきました。
もうすっかり日が落ちて真っ暗な家路の途中、私は何度も何度も空いているコンビニを行き来していました。
家には兄が一人。私の帰りを待っていることでしょう。
早く帰らなければ心配するに決まってる。もう既にポケットの中の携帯が振動しているのが分かりました。
まともに兄と顔を合わせることができるか不安でした。三ノ輪さんに十分なくらい励ましの言葉を頂き、前を向こうという気持ちは起こりましたが。
いや、ちっとも前を向けていませんね。笑っちゃいます。
タクシーを駅でつかまえ、やっとこさ兄と私の住むマンションまで帰ってきました。
時計を見るともう1時をまわっていました。寝ているかもしれないし、鍵をあけて静かに扉をあけました。
廊下の突き当たりのリビングは、電気がまだついていました。まだ起きているのかな。
鍵をかけると後ろから、
「いや経済回しちゃうよ!」
となんとも不快な声がとんでくると共に、ぎゅっと強く抱きしめられました。
兄でした。
兄の鼻をすする声が耳元でします。
ああ、テレビ、見られたのかな。
悲しませてしまった罪悪感で、押しつぶされそうになりました。
「これからお前がテレビに出てる姿見れるなんて嬉しくて嬉しくてテレビがもっと欲しくなるだろ、そしたらテレビで経済回しちゃうだろーがよ!」
「…兄ちゃん…」
「お前は俺の自慢の妹だよ。さっそく相方にも電話しちゃったよ!」
「先に売れたの申し訳なくて…もう、」
「いや重いよ!お前が売れたらお先虹色で道がどんどん広がっていくだろ、そしたら質量としては重くなっちゃうよ!」
「いや軽いよ…!先輩芸人の兄ちゃんにそんなこと言われたら嬉しくて心が舞い上がっちゃう、そしたら質量としては軽くなっちゃうよ…」
いや、
重いよ。
〜END〜
いちおう、関東人さん、三ノ輪さんとのお話はこれでおしまいです。三ノ輪さんとはあまりきゅんな展開がかけなくて…三ノ輪ひかるリアコ勢の方、申し訳ありません。
ラスト、ちょっと曖昧でした。かね。(
次は人気の根岸くんらへん、書きたいですね〜
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飛燕 - 読ませていただきました!関東子の話すごく面白いし根岸くんの話もキュンキュンする場面が多くてシチュエーション想像しただけでもうたまらないです…!!!ぜひとも続き読んでみたいです! (2021年9月9日 7時) (レス) id: 96bccf4e47 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年1月10日 0時