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・
大貴「 … Aちゃん」
個室から少し離れた通路のはじっこに立ち尽くしながら 涙を拭うわたしに
… スッと現れた 有岡さん
突然の有岡さんに、わたしは慌てて両手で涙を拭い
ごまかすように 小さく笑って
・
「… この前見た、わんちゃんの映画を思い出しちゃって」
あの映画 すごく感動するんです、なんて
ごまかしきれてるか不安になりながらも、必死なわたし 。
背の小さいわたしは ちらっと上を見上げると
ふんわりと口角を上げて、前髪の隙間から覗く優しい眼差しが わたしの視線を捉えて
ぽん、と頭の上に 大きな手が乗っかる 。
大貴「…ん、そっか」
有岡さんは とても優しくて
ぽんぽん、と落ち着かせるように頭を撫でる姿は 年上のお兄さんそのものだった 。
・
大貴「やっぱりAちゃんって、
… うちのころすけそっくりだね」
あ、ころすけ。 なつかしい
有岡さんの 可愛いわんちゃん
大貴「ころすけ、頭撫でると目がとろんとしてさ」
「… とろん、ですか」
大貴「ほら、Aちゃんも今 とろんてしてんのよ」
うりふたつ、なんてクスリと笑う有岡さんに
つられて頬を緩めてしまう わたし 。
・
「…ころすけ、お元気ですか ？」
大貴「ん、すごく元気。 いつも家中走り回ってるよ」
「こんど、有岡さんのお家いきたいです」
有岡さんのお家にいって 本物のころすけと一緒にあそびたくて
けど有岡さんは んー、と悩んだ表情をしていて
・
大貴「だめだよ、男の前でそういうこと言っちゃ」
「… ぇ … 」
大貴「… 興奮する要素でしかないし、
まあ、運良く俺は飢えてないから 何もしなくて済むけどね」
お話の内容に理解ができず キョトンとするわたしに
有岡さんは小さく笑って … なんでもない、ってぽんぽんと頭を撫でたんだ 。
＊＊＊＊＊
・
「んー 、…… 」
ぺたーってテーブルにうなだれて
目をごしごしして、必死に眠気と戦う わたし 。
…お酒、どのくらい飲んだんだろう
こんなに飲んだのは初めてで、そもそも あまりお酒は飲まなくて
さっきのことを忘れたくて
弱いくせに、わたしはお酒に頼ってしまったんだ 。
・
大貴「…あらら、Aちゃん潰れちゃってるよ 」
ほら 寝ちゃだめだよ？、なんて
有岡さんの指先で突っつかれる、わたしのほっぺた
けど、今日の眠気には勝てなくて
だんだんとゆっくり遠のいていく 意識 。
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つつたんまる(プロフ) - 続き気になります！！！ (2021年2月7日 21時) (
レス) id: 85b052b1c5 (このIDを非表示/違反報告)
山田なの - ほわああ惚れたぁ、、、すいません大人のお部屋のパスワードってお教えいただけますでしょうか、、、更新頑張って下さい！！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 0a5dce999f (このIDを非表示/違反報告)
くるる(プロフ) - すっごく面白いです、更新待ってます！m(*_ _)m (2019年4月27日 17時) (レス) id: 2643c1fb85 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 面白いです！！更新頑張ってくださいね〜！ (2018年11月29日 16時) (レス) id: caef1a5f82 (このIDを非表示/違反報告)
桜坂(プロフ) - 突然ですみません！大人の部屋のパスワードを教えて頂きたいです！(>人<;) (2018年11月27日 21時) (レス) id: 50ceb5af42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まおぽこ
| 作者ホームページ：http://twitter.com/@maomao__0509
作成日時：2018年7月1日 2時
