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「成田先輩、頼まれた資料 集めておきました」
勤務終了時間から1時間ほどすぎてしまったけど
無事、お仕事を終わらせたわたし 。
ぱたりとパソコンを閉じて イスから立ち上がり
集めた資料を お隣の席の成田先輩に差し出した
けど 目の前には
イヤホンをしているのにもかかわらず音漏れしながら、スマートフォンのゲームに真剣な先輩 。
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成田「…お、いけいけ。 よっしゃ」
… お昼寝の次は、ゲーム
まさか先輩、自分がゲームしたいからって
わたしに自分のお仕事を ?
そんな、わたし
成田先輩のお仕事まで
ムッ、と下唇を出して
わたしは成田先輩の耳にはめられたイヤホンを勢いよく抜いた 。
成田「…うお。 なあに、七崎
あ、かまって欲しくなったんだろ ?」
「… ち、ちがいますっ」
子どものようにちょっぴり拗ねながら
にこにこな先輩に 両手に抱えていた資料を差し出した 。
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成田「お、サンキュー 。てか
七崎 拗ねてるの、 ん?」
子どもを扱うかのように 優しい顔で覗き込む先輩は
わたしが拗ねている理由に気づいたのか、くすりと小さく笑う 。
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成田「悪かったって、七崎 。 今度 飯奢ってやるから」
「じゃあ、… ケーキがいいです っ。」
成田「飯にケーキか? やっぱ女子は甘党だな」
安いやつにしろよ?、なんて大人気ない成田先輩は
重たそうにイスから立ち上がり 慣れた手つきでジャケットに腕を通す 。
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「…先輩も、終わりですか ?」
成田「まあな、七崎と一緒に帰ろうかと思って待ってた」
そうだ、いつもなら先輩
帰宅終了時間ぴったりに帰ってるのに
今日は わたしの残業に合わせて
1時間も、待っててくれたんだ 。
成田「こんな遅くに女の子1人で歩いてたら、危ないからな 。
それに七崎、いつもぼけーっとしてるし」
ちっこくて 誘拐されそうだから、って
頭をぽんぽんと撫でる、成田先輩 。
けど元はといえば、
先輩がわたしに自分のお仕事を押し付けるから
鼻歌を歌いながら鞄にものを入れる先輩を 不満げに見つめていると、
アナウンス室に響き渡る、「成田ー! こっちに来い」って怒鳴る大きな声 。
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成田「…はーいはい」
少し離れた場所で腕を組みながら 鬼のような顔をしている部長に対し
2世アナウンサーらしく生返事をしながら、めんどくさそうに息を吐く先輩
部長、ものすごく お怒りだ 。
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つつたんまる(プロフ) - 続き気になります!!! (2021年2月7日 21時) (レス) id: 85b052b1c5 (このIDを非表示/違反報告)
山田なの - ほわああ惚れたぁ、、、すいません大人のお部屋のパスワードってお教えいただけますでしょうか、、、更新頑張って下さい!! (2020年12月9日 21時) (レス) id: 0a5dce999f (このIDを非表示/違反報告)
くるる(プロフ) - すっごく面白いです、更新待ってます!m(*_ _)m (2019年4月27日 17時) (レス) id: 2643c1fb85 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 面白いです!!更新頑張ってくださいね〜! (2018年11月29日 16時) (レス) id: caef1a5f82 (このIDを非表示/違反報告)
桜坂(プロフ) - 突然ですみません!大人の部屋のパスワードを教えて頂きたいです!(>人<;) (2018年11月27日 21時) (レス) id: 50ceb5af42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まおぽこ | 作者ホームページ:http://twitter.com/@maomao__0509
作成日時:2018年7月1日 2時