36 ページ36
.
永瀬くんが何事もなかったように振る舞ってくるから私も何事もなかったかのような気になる
まぁとにかくオムライスを作ろう
そう思って私はキッチンに立ってオムライスを作り始める
すると永瀬くんが私の隣に立って見ている
A「そ、そんなに見られてるとやりづらいのですが…」
そう言うと永瀬くんは
廉「俺もやりたい」
なんてことを言ってくる
私は一瞬驚いたけど、いいよと返した
そして野菜もお肉もゆっくりだけど永瀬くんに切ってもらった
不器用ながらも頑張る永瀬くんに少し笑みがもれた
そしてオムライスが永瀬くんの手によって完成した
廉「最後も俺が書いてたるわ」
そう言ってケチャップでNと私のイニシャルまで書いてくれた
別に名前を書くのは決まりじゃないよ、なんて言うと
書きたいからいいねん、そう言っていた
そして私たちは机にオムライスを運んで座る
そして、"いただきます"と声を合わせた
オムライスを一口食べるととても美味しかった
私は永瀬くんを見て
A「大成功だね！」
なんて言って手をグッとやってみせた
すると永瀬くんはフッと笑って
廉「まぁ俺が作ったからな」
なんて言ってくる
私はそんなことを言う永瀬くんに思わず笑ってしまった
そんな私を見て永瀬くんが
廉「やっと笑ったやん」
なんて言葉をぽろっと溢す
私はそんなことを言われてパッと永瀬くんを見た
そして寂しそうに笑って
廉「もう笑ってくれへんと思ったわ」
なんて言いながら永瀬くんはオムライスを食べた
私は胸が苦しくなった
そして永瀬くんがオムライスを食べ終わるとソファにもたれて話始める
廉「俺、お前に拒否られて結構傷ついた」
そんなことを言う永瀬くんに申し訳ない気持ちになった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：T.che | 作成日時：2020年2月21日 14時
