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私はその音に思わず振り返った
と、そこには扉を開けてこちらを見ている永瀬くんがいた
A「え、え？！えっと、茶封筒は郵便受けの中に入れといたよ」
廉「入って」
私の言葉に重ね気味でそう言う永瀬くん
A「はい？」
廉「プリント、持ってきてくれたんやろ？
お礼するから部屋入って」
早よ来て、そう言う永瀬くんの元に困惑しながらも向かう
そして永瀬くんの目の前まで来た
永瀬くんは扉の前で、ほら。そう言って開けてくれている
A「あのさ…
永瀬くん家って誰も入れないんじゃないの？」
皆んなが言ってた噂のことを聞いてみた
そんなことを言う私に永瀬くんは
廉「は？！入れない家ってなんやねん
まぁ入れたことはないけどな」
A「え？じゃあ、」
廉「もう説明面倒くさいわ
てかこんな外で話してると近所の人に変な目で見られるやろ」
そう言って私の腕を掴んで、グイッと部屋の中に引っ張りこんだ
私は引っ張られた勢いで永瀬くんの胸に飛び込んでしまった
そして急いで離れる
永瀬くんは内側から鍵を閉めると部屋の奥へ入って行った
A「お、お邪魔します…」
私はわけががわからないまま永瀬くんの後をゆっくりついて行った
永瀬くんの後に続いてリビングに入った
シンプルで綺麗な部屋だった
壁にところどころ傷みたいなのはあるけど
物があんまり置いてなくてスッキリした部屋に見える
永瀬くんはキッチンに立っていてコップを二つ用意している
廉「オレンジジュースかお茶どっちがいい？」
そう聞かれて
A「オレンジジュース…で」
そう答えると永瀬くんは二つのコップにオレンジジュースを入れて机まで持ってきてくれた
廉「なんで立ってんねん、座れよ」
そう言われて私は、失礼します…そう言ってじゅうたんの上に座った
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作者名：T.che | 作成日時：2020年2月21日 1時
