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2日目 ページ3

小鳥のさえずりの音で目が覚めると、自分が魔王にさらわれてしまったのだということを思い出しては憂鬱になり、ベッドから起きあがることができずにいた。
そうやってずっとベットにいると、コンコンと部屋の扉を叩く音が聞こえてくる。

「あー、もしもし。プリンセス?
朝食ができたから、準備ができたら降りておいで」

魔王さまの声だった。恐る恐るドアを開けるとそこにはエプロン姿の彼が。
こう見ると私たちと年齢もそう変わらないように見える。

「あの.....。魔王のおじさま...魔王のお兄さま」

「え?お、おじさんで構わない、私は君たちとはだいぶ年が離れているし...で、どうしたの?」

「あなたがお料理を作るんですの?コック係さんとかいらっしゃいませんの....?」

「実は私、魔界の食べ物よりも人間の食べ物のほうが口に合うのだよ」

ニコニコ笑いながら告げる魔王さまの姿を見ていると、小さな頃を思い出す。そういえば病弱だった私の兄さまも、お元気な頃はこんな風に笑ってらっした____笑ってわたくしと遊んでくださった。

「.....。わかりましたわ。ではすぐに支度をいたします。少し待っていていただけますかしら」

「ああ、昨日の晩に料理が出たあの部屋だから、みんなで待っているよ。」

身支度をするのと広い家の間取りを覚えるのは得意。だってわたくしのお家だってお城ですもの。身なりや髪を整え、急いで、それでも優雅に一階へと向かった。

.

「じゃあみんな、ちゃんと手をあわせて。」

『『『いただきまーす!!』』』

食堂へ向かい、席へついたのは良いものの、この光景には少し目を疑う。魔王城といいますか、うちの城でさえこんなにほのぼのしていない。

「私の城ではね、こうして食べるのが決まりなんだ。ごめんね」

「いえ.....。わたくしのお城ではこんなににぎやかな事はないですから新鮮ですわ」

「そうか____。好きなものを食べていくといい」

それにしても、本当に魔王さまが作ったのだろうか。それにしてはメニューが.....。こう、乙女チックというか、かわいらしい。
エッグベネディクトを作る魔王だなんて聞いたこともない。

けれど、すごく美味しい。

少しだけ魔王さまを信じてもいいかな、と思った日でした。

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設定タグ:ファンタジー , クソ遅更新 , 異世界   
作品ジャンル:ラブコメ, オリジナル作品
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ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - arisunekoさん» 分かりました!更新は遅くなるかもしれませんが必ず登場させたいと思います!ありがとうございます! (2019年6月9日 21時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)
arisuneko - ん〜、いつも冷静に物事を見ている的な! (2019年6月9日 20時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - arisunekoさん» おお〜〜素敵なキャラをありがとうございます!!実在の魔族しか募集しないつもりでしたが.....素敵です!!性格などの指定はありますか? (2019年6月9日 16時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)
arisuneko - 名ガイス 真名ユース=ガイスト 魔族の精霊使いはどうでしょうか!なんとなく作ったキャラです (2019年6月9日 11時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - 作者から:登場させてほしい魔族や天使、盗賊などの勇者の仲間は随時受け付けます。みんなの溢れるアイデア募集中!!(創造力の乏しさを補おうとする女) (2019年6月5日 18時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ファイアー@橙蛙不二周助の人 | 作成日時:2018年8月22日 20時

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