山吹9 ページ9
「おう、イタクじゃねえか！ ん？そいつ誰だ？」
指導部屋から出てきた淡島が、Aを抱えるイタクに声をかけた。
「あっ！ もしかして隠し子か？ いくら若頭候補になったからって、粋がっちゃいけねぇだろ」
ははは、と大笑いする淡島に、イタクは呆れ顔を見せた。そして、「そんな訳ないだろ」と蹴りを淡島の腹へと入れた。
「つかお前。また何かやらかしたのか？ いつかここ追い出されるぞ」
「いやいや、今回は少し女関係の助太刀しただけよ。そしたら相手側が逆ギレしたもんで、止めに入ったらここ行き」
「難しいよな、女って」とまた笑う淡島に、再びイタクは呆れ顔をする。そして、大きなため息をついた。
「どっちにしても、指導部屋に入ったらおしまいだろ。少しはマシな修行でもしろ」
最近はとんと修行場に来ない淡島に、イタクは鋭い目を向ける。しかし、それでも淡島はにこりと笑うだけで反応する訳でもない。
元々冷麗が拾ってきたこの淡島は、来てから数十年しか経っていない。それに加え、不思議な体の特徴から当時は性的暴行のようなものも受けていたようで、今は落ち着いたものの、荒れている時期もあった。
「へいへーい……ところでよ、本当にそいつ何だよ？ 新入りか？」
「いや。赤河童様が大妖山から拾って来たみたいだ」
「うぇ、本当かよ！ ……すげぇな、あそこに入って死んでないなんてよ……」
「ああ、だから連れて来たんだろうよ」
そう言ったイタクは、奥の部屋へ行く為に足を進めた。離れるかと思った淡島は、それに興味を持ったのか、つかつかとついて行く。
「何で付いてくる」
「ちょっと興味あるから」
「修行サボりたいだけだろう」
「そうとも言う」
「クソが」
そんな会話をすれば、また淡島は「愉快愉快」と笑って止まない。
淡島のサボりは軽く指導部屋行きだが、今回は見逃してやろうとAを見下ろした。
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ヒエ(プロフ) - とても面白かったです、更新頑張ってください！ (2022年8月5日 17時) (
レス) id: b7b4b6a723 (このIDを非表示/違反報告)
とまと - いつの間にかお話いっぱい上がってる！続き楽しみにしてました！これからも頑張って！それにしてもこの小説をパクるなんて許せません！ (2019年8月8日 12時) (レス) id: 8582319c10 (このIDを非表示/違反報告)
寅丸号(プロフ) - れんれんさん» 私もできうる限り直す所存ですが、抜けるところもあるかと思います。具体的にどの話に誤字があったのか、お手数ですが教えて頂けると幸いです。 (2019年7月31日 18時) (レス) id: aa5f260623 (このIDを非表示/違反報告)
れんれん - 誤字多いよう…頑張ってください (2019年7月31日 10時) (レス) id: 489d6b69f0 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2019年7月13日 22時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらき x他1人 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/43825162
作成日時：2019年6月5日 20時
