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57、来訪者 ページ9
最近、よく、いろんな人たちから
見られるようになった。
｢吉良先輩、いますか？｣
｢いるよ？声かけようか？｣
｢いえ、姿を見たかっただけなので｣
いつも、この状態。
(私を見て、何が楽しいんだろう…)
と、思わずにはいられない。
それでも、気にしたら負けな気がして、
声をかけられない限り、
相手にはしないようにしている。
今日も今日とて、授業中は授業に集中して
休み時間は楽譜とにらめっこ。
そんな生活にも慣れてきた。
｢きららちゃーん｣
声をかけられないと思っていたら
見知った顔が教室を覗いていた。
｢偉舞喜先輩、神那先輩、お久しぶりです｣
｢久しぶり〜｣
こうして会うのは、紅竜先輩の卒業式以来。
本当に久しぶりな気がする。
｢元気？｣
｢元気ですよ。お2人は進路決まりましたか？｣
｢んー、とりあえずは？｣
｢あとは合格するか、どうかかな｣
受験を控える2人が元気そうで安心する一方、
何故、突然、訪ねてきたのかは不明…
それが顔に出ていたようで
｢きららちゃんに用事があったから来た！｣
｢そうそう！｣
と、どストレートに言う神那先輩と偉舞喜先輩。
変わらないなぁと安心するけれど
｢用事、ですか？｣
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