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60、伝言 ページ12
アランside
｢橙摩くん、雅くん｣
｢んー？｣
｢なんで今になって、きららちゃんを風男塾に？｣
帰り道、凛空が聞くと
｢真咲くんから頼まれてん。独りにせんといてって｣
思わぬ人物の名前が出てきた。
｢きっと、きららちゃん離れていくから
そうならないように、声掛けてあげて欲しいって｣
やっぱり、真咲くんは、すごい…
卒業したにも関わらず、
ちゃんと、きららちゃんのことを考えてる。
きららちゃんが今後、どうするかを…
やっぱり、きららちゃんと真咲くんは
想い合っているのかな。
｢説得するの苦労した｣
｢ほんとに｣
きららちゃんって、変なところ頑固だから
苦労したんだろうなっていうのは
言われなくても、わかる…
｢結局、俺たちの押しに負けてくれたけど｣
そう。
そして相変わらず、押しに弱い。
無理強いするのは良くないけど
きららちゃんには
少しぐらい強引な方が良い気がする。
たぶん…
｢とりあえず、これで
きららちゃんに会う口実はできた｣
｢どれぐらいの頻度で来てくれるかな？｣
｢さぁ？そもそも
風男塾が毎日やってるわけじゃないじゃん｣
｢はっ…これは連絡先交換する口実もできた？｣
ズキッ…と心が痛んだ。
そうだよな…
きららちゃんのメアドを知ってることは
俺たちだけの秘密だったんだよな…
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