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94、七日間(真咲視点) ページ47
｢世子様！？｣
目を覚ますと、涙目のエミがいた。
｢すぐに主治医を！｣
｢はい｣
女官たちを外に出してから
エミは涙を拭って
｢真咲、さすがに心配した。
このまま、花嬪様のところへ行くんじゃないかって｣
さっき拭ったはずの涙が
また溢れそうになっている。
エミとは腐れ縁だと思ってるし、
俺のために泣いてるのかと思うと
変な感じがする。
そんなこと言ったら、咲に怒られるかな…
それから主治医が来て、診察をして、
不味い不味い薬を飲まされた。
王族になってから、毎日のように
身体に良いからって何かしらの薬を飲んでる。
世子嬪を迎え、王に即位するために
何がなんでも、健やかであれと母上は言う。
母が子を思うのは、みんな、一緒なのかな…
｢…ところで俺、どれぐらい寝てた？｣
｢七日間。
それまで、いろいろ大変だったんだよ？｣
｢大変って？｣
｢ここまでのことを起こした巫女様が
自分で自分に一番重い呪いをかけて
今も眠ったままで、
巫女様に仕えていた女人村の人たちも
その様子を見てたせいか怯えすぎて
何も話そうとしないし…｣
｢一番、重い呪いって？｣
｢噂でしか聞いてないけど
ずーっと悪夢を見続けたまま、死に至る呪いで
何をしても目を覚ますことはないって｣
あれだけ大口を叩いていた人が
そんな呪いを自分にかけるか…？
突然、弱気になったとか？
あれだけ堂々としていた人が、たった七日間で？
なんか、違和感がある…
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