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彼女は悩んでいた。
健水の言うように、さくらたちのところへ
顔を出すことは自分にとってメリットだと思う。
でも、いつ転校が決まるかわからないのに
関わって良いのか、わからなかった。
自分なんかを受け入れてくれるかもわからない。
自分に自信が無い。
それに人と関わることも怖い。
誰を信用して良いのかも、わからない。
でも…
また、健水に会いたいと思っている自分がいる。
どうして彼に会いたいと思うのか
彼女にはわからなかった。
わからないこと尽くしである。
でも
「星空さん!一緒にご飯食べよ!」
と、さくらは変わらず声をかけてくれる。
それに勇気を出せば…
「ほのか!」
突然、大声で名前を呼ばれてビクついた。
動けずに固まっていると
誰かが自分の手を引いて走り出した。
昼休み。
そこらじゅうに生徒がいる。
それを上手く避けながら走り続ける。
顔を上げる勇気も、手を離す勇気もなく、
ただ、ひたすら校内を駆け抜けた。

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