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30、健水視点 ページ30

麗を追いかけてきたけど
どこやろ…

この城のことは知ってるから
迷子にはならんけどさ。

王妃「この無礼者っ!」

その言葉のすぐ後に乾いた音が響いた。

王妃が麗を平手打ちした音。

その証拠に麗が自分の頬に手を置いてる。

王妃「これで私に勝ったつもりか?
王様だけでなく、権力まで固持しようとは
どれほど貪欲な娘だ。その度に私をこけにして…
あの女と同じだ。その姿も腹黒さも全て!」

また振り上げられた手を
近くにいる召使いたちは止めようとせーへん。

むしろ笑ってる。



また乾いた音が響いた。

それは麗を叩いた音ではなく
俺を叩いた音。

麗「健水…」

王妃「なぜ、そなたが、ここへ…」

健水「これは、あまりにもやりすぎやと思います。
麗だけが俺を好きなんじゃない。
俺も麗が好きで愛してます。
あなたが、どうこうできる問題ではありません」

俺の登場で、さすがにマズイと思ったんか
召使いたちが動揺してる。

王妃「トルヴィアノの問題に他国の王子が
口を挟むでない。私は王妃として、この国を」

「王妃!」

その声の方を見ると、トルヴィアノの王様と
真咲や宙、光黄くんたち、みんなが来てた。

麗「王様」

その場にいた人が、王様に跪く。

王様「これは、どういうことだ?」

王妃「こ、これは…
麗王女が、その、私に、無礼を働いたので…」

王様「ほう…
では、なぜ健水王子が殴られている?
そして、何故ここにいる者たちはそれを止めなかった?」

誰も口を開かへん。

ヤバいって思ってるんやろうな。

王様「王妃は私が許可するまで自室を出てはならぬ。
そこに仕えている者たちも同様だ。良いな」

王妃「ですが、王様!」

王様「これ以上、何も聞かぬ。連れて行け!」

王妃「王様!王様!」

王妃は、そのまま王様が連れて来た人たちに
連れて行かれた。

少し震える麗を抱き締めて、立たせた。

健水「ごめんな、もっと早くに来たら良かったな」

麗は首を横に振った。

麗の綺麗な頬が片方だけが、まだ赤く染っていた。

31、宙視点→←29、健水視点



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空井 奏音(プロフ) - あるぱかさん» コメントしていただけて、すごく嬉しいです(>_<)ありがとうございます!そんな風に言っていただけるとは…(TT)素敵な作品になるように頑張りますね! (2020年1月2日 19時) (レス) id: a2ac2c9dcc (このIDを非表示/違反報告)
あるぱか(プロフ) - 急なコメント失礼します!ついに推しメインの作品を書いていただき、とても興奮しております!笑 健ちゃんの卒業発表があり号泣でしたが、この作品を読んだら笑顔になれました!風男塾のこれからとこの作品のこれからを楽しみにしてます!! (2019年12月28日 1時) (レス) id: f96fc9fa91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空井 奏音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年12月24日 12時

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