28、大弥視点 ページ28
聖奈「私は上山聖奈ではなく
綾部りおとして、これからを生きていく。
今日以降、私から大弥にメールしない。
会いにも行かない。その間に決めて欲しい。
どんな選択でも私は受け入れる」
そう言われて俺たちは聖奈の家を出た。
聖奈に会えたことの高揚感で
冷静さが欠けていたと思う。
聖奈の言う通り、ちゃんと考えなければならない。
それは俺と聖奈だけじゃなくて
風男塾の皆と一緒に考えなくちゃ…
怜生「たくさん考えて疲れただろ?
今日はちゃんと休みなよ」
大弥「でも考えない訳には…」
健水「時間は、まだある。ゆっくり考えようや。
俺たちも一緒に考えるからさ」
宙「兄さんの言う通り。
一人で抱え込む必要はないよ」
真咲「大丈夫。俺たちがついてる」
爽太郎「一緒に頑張っていこう、大弥」
思わずこぼれた涙。
ぎゅーって抱きしめてくれるメンバー。
本当に温かくて、嬉しくて、
自分の居場所がちゃんとここにあるって
そう思わせてくれる存在があるのは
恵まれているからだと思う。
ここまでついてきてくれる人も
そう簡単には見つからないし
こんなことを信じてくれる人も少ないと思う。
感謝しても、感謝しても足りない。
でも言葉にせずにはいられない。
大弥「本当に、ありがとうございます」
それを笑顔で受け入れてくれた。
控えめに言って、幸せだ。
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