26、大弥視点 ページ26
聖奈「それがですね…
簡単な話、親の転勤です。
北海道に私を残せないからと引っ越すことに」
宙「やっと現実味のある話を聞けた気がする。笑」
確かに。。。
聖奈「それと私の治療のためにとも言われました。
大弥に会いに行く暇どころか
両親に会いに行くことすらできないまま
北海道から東京に来ることになりました」
爽太郎「治るの?」
聖奈「いいえ。治る見込みは無いそうです。
それでもリハビリをして、少しでも元の生活に
戻ることができればと思っています」
聖奈は、これからも、このままなんだ。
それを受け入れることは簡単じゃなかったと思う。
それでも、こうして話せるのは
彼女が自分の力で今までのことを乗り越えたから。
誰にでも真似できることじゃない。
本当に、人として尊敬する…
聖奈「それに会うのも怖かった。
拒絶されるんじゃないかって…
大弥がメールを受け入れるのに時間が必要なら
本当の両親はどうなんだろうって…」
聖奈…
俺が受け入れるのに時間がかかったせいで
そんなことを考えていたなんて…
聖奈「でも、またこうして出会えた。
風男塾という素晴らしい人たちとも出会えた。
だから必要な遠回りだったんだよ。
こうして再会できたことが何よりも嬉しい」
必要な遠回り…
確かに、聖奈がいなければ
こんなに素敵な人たちとは出会えてなかった。
それも、これも、聖奈のおかげ。
大弥「ありがとう、聖奈」
聖奈「お礼言われるほどのことしてないよ?
あ、でも大弥のメアド覚えてたのは褒めて?笑」
真咲「本当に、よく覚えてたね?笑」
聖奈「そういうところの記憶力はあるんで。笑」
大弥「そこしかないけどな。笑」
聖奈「本当、失礼しちゃう!笑
いつも私にばっかり、そんなのなんだから。笑」
怜生「イチャイチャが始まった。笑」
健水「そのぐらいにしとき。笑」
こうして笑わせてくれるのも聖奈だ。
あれだけ重たかった空気を軽くできる。
本当にすごいよ、聖奈。
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ