23、聖奈視点 ページ23
〜7年前その後〜
毎日、毎日、物は無くなる。汚される。壊される。
私はあえて、それを見せびらかすようにした。
靴が無くなればひざ掛けなしで車椅子で帰る。
ボロボロになったものは
人目がつくように持ち歩いた。
学校の中でも登下校中でも。
「お、お嬢ちゃん…靴、どうしたの…?」
と、地域の人に声をかけてもらうのが狙い。
聖奈「私が悪いんです…私が存在するだけで
みんなに嫌な思いをさせてしまうから…
だから靴を隠されたり、壊されたりするんです…
先生も私が悪いと言うので、仕方ないんです…」
腹黒いと思うけど許して…!
「そんな…なんて可哀想に…
お嬢ちゃんは何も悪くないわ」
聖奈「そう言っていただけるだけで嬉しいです。
私を気遣ってくれてありがとうございます」
そうして同情してもらい、近所の人から学校へ、
教育委員会へ通報してもらう。
そしたら学校は黙っている訳にはいかない。
りおちゃんは必死に隠してきたのに
それを両親に知られてしまうのは心が痛むけど
ここまでしないと学校もクラスメイトも
変わらないと思ったから仕方ない。
その後、、、
イジメをしていた人たちは
数日間の停学処分、反省文などなど
これでもか!ってぐらい罰を受けて
クラスで孤立するようになったし
担任の先生は長い休暇の後、退職した。
りおちゃんをあんなに苦しめたんだから
これぐらいの罰、当然だと思う。
イジメが落ち着いてクラスメイトとも仲良くなれた。
新しい担任の先生は、すごく良い先生で
孤立していたイジメっ子たちの心のケアまでしてた。
「りおちゃん、帰ろー!」
聖奈「はーい!」
りおちゃん、安心して休んでてね。
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