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30、健水視点 ページ30
その後、目を覚ました紫織は
あれだけ縛られていた笑顔すら無くなった。
健水｢何か食べたいものある？｣
紫織｢…｣
健水｢紫織、外に出てみーひん？
今日めっちゃ天気ええねんで｣
紫織｢…｣
どんな問いかけをしても目も合わせてくれへん。
何も食べようとしない、喋ろうともしない。
そのせいで退院する日も未定。
今のままでは良くない。
でも、どうしたら…
真咲｢健水くん！｣
紫織の病室まで歩いてるときに
後ろから真咲に声をかけられた。
真咲の隣にはエミもおった。
真咲｢お見舞いですか？｣
健水｢どうしても気になってな｣
エミ｢また笑顔になって欲しいなぁ…｣
健水｢そうやな｣
コンコンっ…
健水｢紫織、来たで…って、あれ？｣
真咲｢どうかしました？｣
健水｢紫織がおらへん…トイレか？｣
エミ｢でもスリッパはここに…
普通、裸足でトイレに行きますか？｣
…
健水｢俺、探してくる｣
真咲｢俺も探します！｣
エミ｢私は看護師さんたちに伝えてきます！｣
どこにおるんや…紫織…
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