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156話:台風 ページ6

雨の日の1件から、数日。
傘はまだ返せずに、家の中でゴロゴロしていた。

今日の天気は最悪。


『台風…』


ガタガタと窓からうるさく音がした。
こういう天気の悪い日は静かにしておくのが1番だ。


「これは籠るしかないですね、どうぞ。」
『!ありがとう』


そう言ってやってきたフエトくんからお茶を貰い、一緒にテレビを見た。
ニュースを見るとどこも台風に関しての情報がいっぱいで、楽しそうなチャンネルがないのが残念。

ソファに座っていると、不意にフエトくんは私の膝の上に頭を乗せて寝転がってきた。


(……?)


『眠たいの?』


私がそういうも「違いますよ」と言って、目を閉じていた。
すると手を軽く握ってきた。
彼の手は冷たく、私よりも隈がひどい。

目を向けると目線を逸らされた。


(…甘えたがりなのかな?)


思わずふふっ…と笑うと、どこからか着信音が響いた。


プルルル_プルルル_


『…こんな天候の悪い時に?』
「誰からですか?」


私は手を伸ばして、テレビの上にあるケータイを手に取った。
そこの画面には【太宰治】と書かれていた。


(太宰さん…?)


こんな時になんだろう?
流石に今日、傘を返しに来い_ってのは鬼畜だけど…。



『太宰さんみたい。急用かな?』
「うっ…出るんですか?」

『まぁね。なにか大切なことなら聞いておくべきでしょ?』


膝枕をしていたのを辞めて、フエトくんは疲れているのか眠り始めた。
薄い掛け布団を掛けてあげて、ケータイを持って廊下に出た。

そういえば、最近はよくフエトくんが私の前で眠ること多いけどどうしたんだろ?


(最近、なんか忙しそうだったしなぁ…)


そんなことを思いながら『もしもし?』とケータイに耳を当てた。

でもすぐに返答は帰ってこず、ザザザザ…とノイズのような、なにかが当たる雑音が帰ってきた。


『???』

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シグマざん(プロフ) - シアさん» コメントありがとうございます。了解しました (1月11日 0時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
シア - 江戸川乱歩オチも作っていただけませんか? (1月9日 7時) (レス) id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
シグマざん(プロフ) - 冬華さん» ありがとうございます!!ひとつの事に集中するのは苦手で更新は遅くなってしまいますがとても嬉しいです! (9月18日 16時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
冬華(プロフ) - 恋愛系の久しぶりに読むんですけど、話の展開に無理矢理感がなくて気持ちよく読めました!沢山の作品を同時に作ったり、アイデアを出せるシグマさん、尊敬します! (9月18日 14時) (レス) @page13 id: 62d80712bb (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - raiさん» 少しずつですが頑張ります。ありがとうございます (8月15日 14時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2022年9月27日 23時

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