１８：やっぱり不思議 ページ18
『んっ……？』
朝、目が覚めると隣には中原中也が居た。
……嗚呼全て思い出した。
なんとか、恋人らしく出来たのだろうか。
中也さんは目が覚めたのか、私を見ては微笑んでくれた。
中「おはよう。昨日は楽しかったな」
『おはよう。中也。ダルい』
中「今日は殺せねぇか？」
『…いや、殺す』
全身の倦怠感と腰の痛みを抑えながら、私はベットから降りた。
ﾌﾗｯ…と一瞬立ちくらんだが、ちょうど中也が私の腕を掴んでくれていて、倒れることは無かった。
『…』
中「ほらよ。俺が支えてやるからな？」
『なんか負けた』
(…腰弱い……)
とりあえず、1階まで運んでもらった。
視界の中にロープ等が無いか調べたが、やはり対策されているのか、見えなかった。
…彼は上機嫌だった。
＿＿＿＿
＿＿
＿
そして朝食も作ってもらい、食べている時だ。
ﾓｸﾞﾓｸﾞと食材を頬張った。
(料理出来るのか…私も出来るけど…)
中「どうだァ？美味いか？」
『美味しい。料理出来るなんて思わなかった』
私がそう言うと、中也はそれを隠すように嬉しそうに珈琲を飲んでいた。
フレンチトースト。
卵が染み込んでいて美味しい。
きっと昨日から漬け込んでいたんだろうな。
『…うまっ…』
すると、机の上に置いたケータイが震えた。
マナーモードであり、その振動が机を震わせた。
私はケータイを取り、中を見た。
中「誰だ？」
『太宰治』
すると中也は顔を歪め始めた。
…嫌ってるんだ。
そして私はケータイを耳に近づけ、声を出した。
『おはようございます。太宰治』
太【おはよう。Aちゃん】
中「…ﾁｯ…」
太宰治の声が聞こえると、中也が動き出した。
そしてケータイを奪われた。
『あ』
ﾋﾟｯ…
切られると、私の手元に返ってきた。
中也の顔を見ると歪めんでいた。
中「朝から糞太宰の声なんか聞きたくねェよ」
『……はい。』
私は食器を下げて、洗った。
中也は静かに私の背中から抱きしめてきた。
そして不満げに「糞太宰が…」と嘆いていた。
(私が殺そうとすると、協力する癖に…はぁ……不思議)
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シグマ(プロフ) - 文ストさん» ありがとうございます！すごく頑張ってます、これからも楽しみながら無理せずやります！ (2022年11月18日 1時) (
レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
文スト - とっても面白いです！1日に2回ほど投稿してて凄いです！これからもがんばってください！ (2022年11月17日 18時) (レス) @page34 id: 7342f3c81f (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - ザイさん» ありがとうございます！お気に召していただいてよかったです。 (2022年11月6日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
ザイ(プロフ) - 面白いです！猫っぽいとか性癖に直接ぶっ刺さりました。 (2022年11月5日 23時) (レス) @page11 id: 699f0917a9 (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 水彩さんさん» 水彩さん！えへへ、ありがとうございます！！ (2022年11月3日 14時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シグマ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mao2929891/
作成日時：2022年11月3日 11時
