【文スト】彼女はいつも哀れんでいる (ページ10)

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かのじょ１０ページ10

＿３日目＿

今日の午前は、中原に挨拶しに行くのだ。

ついでに、太宰は森さんと共に何かしている。
そして、芥川はまだ傷が癒え無いから、休息だ。

『紅葉来たぞ』

…太宰の挑発を引き立てた"中原"と言う言葉だが、実は会った事が無い。
双黒と呼ばれる２人だから、仲が悪いのだろうと思って口に出したのが正解だった。

私がドアを開けると、そこには抱き着いている２人が居た。

『何やってんの』

「ち、違っ…これは」
尾「A！聞いてくれっ…中也がやっと甘えるようにっ…」

アワアワしている青年と、照れながら嬉しがっている紅葉。
２人も若いから間違えそうで怖い。

そして誤解をちゃんと解き、自己紹介をした。

『須田Aです。中原って言う事は知っているので、大丈夫です』
中「そうか。よろしくなA。」

お互い挨拶をした。
なんだか、中原さんは慣れていないような気がするが…気のせいか？

すると、紅葉が手を優しく叩いた。

尾「手合わせでもしてはどうじゃ？」
中「はぁ！？」
『成程』

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そして地下にやってきた。
紅葉は審判だと。

尾「Aは強すぎるから、これを付けるんじゃぞ？」
『ん？…ヒッ……』

Aは下がりながら、何も言わず首を振っていた。
紅葉はニコニコ笑いながら、Aにソレを付けてきた。
そして、Aは死んだ顔をして、対戦上に向かった。

中「よし、やるぞっ……ってか大丈夫か？」
『うぅ…これは平等じゃないよぉ…』

中「…？(((困惑」

Aの腕には、ストラップが付けられていた。
…そのストラップは猫のストラップ。

Aは、大の猫嫌いなのだ。

『うあぁぁ、嫌"だ"ぁ"…』
中「や、止めるか？」

中原は、Aが先程と様子が変わり過ぎていて、動揺していた。
それと同時に心配していた。

すると、スピーカーで紅葉の声が聞こえた。

尾【気にしず始めて良い。Aは猫が苦手なだけじゃ】
中「あっ…((察」

中原はAの腕を見た。
…猫のストラップ。
そして、静かに両手を合わせて祈っていた。

中(姐さん…こいつ、やべぇけどいいのかよ)

尾【それじゃぁ、始めるぞ？】

紅葉の静かな声があたりに響き、Aも静かになって楽な体制で立っていた。
中原は簡単な準備体操をして、前を向いた。

尾【良いみたいじゃな。では……始めっ！！】