かのじょ8 ページ8
『さて、そろそろお暇しようかな。』
もう1時間、経ってしまった。
長々と話し過ぎた。
私が席を立つと、芥川が引き留めた。
『何?』
芥「怪我を直せば…僕に太宰さんと同じ訓練をしてくれるか!」
『んんん?』
芥川はそう言った。
…確かに此方の都合で芥川の訓練が疎かになるのは困る。
なら、引き受けて当然か。
(後で訴えられても困るし…)
私は首を縦に振った。
此処は仕方ない。
すると、芥川は喜んでいた。
芥「僕は、貴様の考えが気に入った。また来い」
『Aです。貴様じゃなくてA。』
芥「A。よろしく」
芥川はそう言って、手を出した。
…仲良くなるために信頼の証。
〖きっと、仲良くしたって………〗
『…』
芥「…?」
〖…意味がない〗
『…』
Aは、芥川の手を見続けながら固まった。
…なにもしないことに疑問を持った芥川が、小さく声を掛けてみるのもも、反応が無かった。
芥「A!」
芥川自身が、手を取りに行き、ギュっと手を繋いだ。
すると、Aが目を丸くして顔を上げた。
芥「大丈夫か?」
『…触れないで!』
芥「…」
Aは気まずそうに目線を逸らした。
『あまり、私と仲良くならないで』
芥「何故だ?」
『私はどうせ、死んじゃうから』
芥「みんな、何時か死ぬだろ?」
『…とにかく、私に極度の干渉をするのは禁止。分かったね』
そう言って、Aは立ち去った。
芥川は目を丸くして固まった。
…そして、静かに己の手を見ていた。
芥「怖がっている?」
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森「ごめんねー…逃げられちゃった」
『はぁぁ?』
首領室。
森さんがAに両手を合わせていた。
隣にいるエリスも、森さんに向かって怒っていた。
森「外に逃げられて…」
『ロクデナシ』
エ「変体リンタロウだわ!」
森「はぅ…幼女m『言わせねぇ…居場所は?』…自■に行ったよ」
森さんはそう言った。
Aは大きく目を開けて固まった。
『嘘』
森「ホントだよ。良かったね。ある意味同類じゃないか」
『…探してくるね。』
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2021年12月3日 0時