4話 ページ6
敦「グノーシアって本当に人を殺すんですか?」
僕は聞いてみた。
…そんな簡単に人を殺せるのか。
Aさんは黙り込むと、太宰さんが現れて説明してくれた。
太「正確には、殺す。じゃなくて消す…だよ」
敦「消す?」
太「グノーシアは何時まで経っても朝が来ないんだよ。だから人を消して次の日を迎える」
太宰さんは何の感情も出さずにそう言った。
…怖い。
思わず悲鳴が零れると、太宰さんは「そんなつもりじゃないよ…」と眉を寄せていた。
Aさんは静かに『誰かに入れたら?』と言って来た。
敦(…っいったい誰に…)
『怪しんでいる人か、警戒を持たれている人…じゃなきゃ死ぬよ』
敦「っ…!」
太「やられる前に倒してしまう…ってねぇー」
太宰さんはAさんにくっつき「いこー」と言い出していた。
Aさんは拒否らず、僕の元から去っていった。
敦(ど、どうしよう…生きていたい。僕は生きたい)
敦「…」
レヴィ「敦様。お決まり出来ましたか?」
ふと地面が光、声を掛けてきた。
僕は顔を下に向け、しゃがんだ。
…票で、誰かが何かされる。
〖死ぬわけじゃない〗と言っていたけど…っ
敦「…」
レヴィ「…個人的な意見ですが、それは仕方のないことだと思います。」
敦「え?」
レヴィは参考までに話してくれた。
実はAさんもとても頭を悩ませていたらしい。
そして〖私がちゃんとグノーシアを倒すから〗と小さく言っていたらしい。
僕は驚いた。
Aさんはサッパリしていたのに、悩んでいたなんて…
敦(誰だってそうか)
レヴィ「なので、入れてしまう代わりに敵をちゃんと判断していこうとする勇気を持てばwin・nwiだと思いますよ」
敦「…はい!」
僕は深呼吸をした。
きっと、まだ僕自身が不安定だから、間違ってしまうかもしれない。
でも、ちゃんと真実を知りたい。
〖怪しんでいる人か、警戒を持たれている人…じゃなきゃ死ぬよ〗
敦(僕はっ…。)
14人がお気に入り
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/m21/
作成日時:2021年1月13日 17時