浮気の相談をされ、罪を被せてきます。【文スト】

３５話：強い兄妹 ページ35

私はマイクを切り、セクハラ野郎達の相手をした。
何時の間にか抱きついてきていたし、何より重い

(誰でもいいから、早く男、来い……っ)


「意外と胸あるんだ」
『セクハラです』
「初対面だよね？スキンシップだよ」

『触れないで下さい』


彼は私の首元に軽くキスをしてきた。

穢らわしいが、抱きつかれている為、逃げる事も出来ない。
暴力は振れないし、何も出来ない。


「……逃げないの？」
『ボールドされて逃げれません』
「だよねぇー。」


(わざわざ聞くなよ。)


すると、遠くから青年の声が聞こえた。
彼は私を見て「ごめン！」と苦笑いでやってきた。


(誰？)


「あ"？誰だ？」
「彼女の付き人です！もう、直ぐ何処かに行くンですから…」


彼はそう言って私に向かって手を向けた。
優しそうな雰囲気に、ちゃんとした正装で来ていた。

私は一応乗っておく事にした。

手を合わせ、セクハラ野郎達から離れた。



『ごめん。帰るつもりだったけど、絡まれて…怖かったっ』



私は声を震わせた。
すると優しそうな彼は一変して、強い睨みでセクハラ野郎達を睨んだ。


「もう彼女に手を出すな」
「っ…す、すみませんー」


セクハラ野郎達は逃げて行った。
彼のギャップに驚いてしまったのだろう。
…私も驚いた。


『すみません。助けていただき…』
「あ、いえいえ。困っていた訳ですし、声掛けて良かったです」


優しい笑みに戻り、手を離してくれた。
こんなに優しい彼が勇気を出して、セクハラ野郎達を撃退するのは凄いなぁ…

するとその人の後ろから女子高生位の女の子が抱きついて来ていた。


「流石ですわ！お兄様！」
「ナ、ナオミ…ひ、人前！」

『ご兄妹？』

「そうですわ！私は谷崎ナオミ。そしてお兄様は谷崎潤一郎と言いますわ」


ナオミさんはそう説明してくれた。
顔を赤くする谷崎さんに、私は目を丸くした。


(中々、癖の強い兄妹……)


『私は須田と申します。先程は貴方のお兄様に助けていただきました。』
ナ「知ってますわ！提案したのは私ですもの！」

『？』

谷「あ、えっと…ナオミが気付いて、僕が男だから追い払えるかなぁ…？って言う感じで……」

『成程。御二方のお陰によりセクハラ野郎達を撃退する事が出来ました。
ありがとうございます。』


私はそう言った。

すると中原さんと太宰さん。
そして雄一郎が遅れてやってきた。

谷崎さんは「太宰さん！？」と驚いていた。


(知り合い多くね。？)

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