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9話:演技の奥 ページ9

『中原さんは帰った。酷く、深く、傷付いていた。』
亜里沙【……】

『なんとか香りで落ち着いたらしいけど、ちょっとでも刺激されるとまた落ちる』


私はそう言った。
一応だ。
今切って、電話をかけたら中原さんはどうなるか…予想出来ない。

すると亜里沙は小さく呟いた。



亜里沙【許して、くれるとおもう?】


『なんで?』
亜里沙【?】


『私達、赤の他人でしょ?
…そんな事、聞かれたって分かんない。中原さんとは初対面』

亜里沙【ぁ…】
『と言うかとっても勿体ない…あんな少年の様な笑顔を見せる子なんて。
可愛い子?って奴に入ってるんじゃないの?』


私はまだ余っている【ラベンダー】と書いてあるアロマオイルを見つめた。
すると亜里沙が話してきた。

私は何も言わず手を進めた。



亜里沙【あのさ、縁切るって、嘘だよね?…あの時、咄嗟についた嘘だよね?
ずっと…学生の時から友達だったじゃんね?】

『1つ、私…亜里沙に嘘ついた事ある?』

亜里沙【っ……】
『全てはそれが答え……。乱暴な性格には飽きてきたのいい?』


私はそう言って立ち上がった。
すると亜里沙は何か独り言を呟いていた。


亜里沙【信じてたのに……縁切るなんて…】
『まず裏切ったのはソッチ』

亜里沙【私が、もし、そうであっても、友達でいてくれると思ってたのに…】


『あのね?そんな虫のいい人間は居ないの。
私だって生きて幸せになろうとしてるの。

…共に歩くのが友達。

君は私を追い越した。
元々、友達でも何ともなかった。

"もし"じゃない。現実。よく見て』


亜里沙【……ふっ!もういいわ!
お金を出してくれる男なんてそこら中に転がってるもん。
絶対見返してやるから】

『私は君に何かしたわけじゃない…勝手に一人でやってれば?』


私はそう言って切った。
亜里沙さんは…嗚呼やってフラれても、新しく男を作る。
彼女はそうやって成り上がっている。

出来るだけ近づいて、使えなくなったらギリギリで捨てる。


(性悪女…そう言ってもいいかもしれない。
って、こんな事を考えている私が…性悪女なのかも知れないけど…まぁいいや)


悪には悪の救世主が必要だ。…だから、私が救ったのだ

10話:心の広い彼→←8話:優しい香り



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設定タグ:文スト , 愛され , 浮気   
作品ジャンル:恋愛
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シグマざん(プロフ) - 朱鷺さん» こちらこそ、ありがとうございます (12月17日 16時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - かっ、神作をありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!✨ (12月17日 16時) (レス) @page46 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 颯貴さん» ありがとうございます!( * + ◇ +*)ガンバッタゾ(` ≡ △ ≡’)ワーイ (2021年1月24日 4時) (レス) id: 5678212689 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴(プロフ) - やばいです毎回気持ち悪いぐらいニヤついて読んでますwwずっと応援シテマス(`≡△≡’)(なんかこの絵文字可愛くて気に入った) (2021年1月22日 23時) (レス) id: 877859fa3c (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 颯貴さん» ありがとうございます。なら、私はジャンプをしながら更新しましす(!?)お楽しみ下さい。 (2021年1月10日 18時) (レス) id: 5678212689 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mao2929891/  
作成日時:2020年12月15日 3時

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