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「当たり前じゃないか。…無理しないでくれ」
『はーい』
私達は唇を合わせるような軽いキスを何度もした。
個室のいい所はどれだけ音を出しても、聞こえない所。
ちゅ、ちゅ…とデザートより甘いものを先に頂き、店員さんが来るまで堪能し続けた。
「あ、あの!…こちらデザートです……」
その声が聞こえると、キスが止まった。
いつの間にか体制が変わり、横抱きされていた。
顔を上向けて店員さんに『ありがとう』と口を開けた。
すると彼女は顔を真っ赤にして「はい…」と顔を女にして部屋から出て行った。
「A、そんな顔見せたら駄目じゃないか」
『?』
治に顔を見せると、愛おしそうに私を見た。
ただ感謝しただけなのに。
「……うふふ、デザート食べてしまおうか」
『うん!』
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それから時間がタンタンと経った。
ドレス選びから、中原と衣装合わせ。
ドタバタしているとあっという間に夜になり、お仕事の時間。
「いいかい?ターゲットの息子はもう25歳だ。
今夜中に婚約者を決めるつもりだ。
その者のみ、奥のゲスト部屋に行ける。
女性陣はそこを狙ってくれ」
『はい、首領』
私はそう返事した。
他にも何人か私と同じ人が居るが、誰も目立つようなものは無い。
すると首領は真っ直ぐ私の元へ来て、肩をポンポンと軽く触れた。
「”過去のように”期待しているよ」
『……』
首領はそう言って去って行った。
思わず舌打ちをしてしまうと、苦笑いした中原が寄ってきた。
「俺がエスコートしますよ。元首領秘書サマ」
そう言って得意げに笑った中原が手を差し出してきた。
イライラしていたのか思いっきり握りつぶすようにその手を取った。
彼の表情は何も変わらないけれど。。
『……次、そう言ったらヒールで足踏むからな。』
「おぉ、怖ぇー」
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シグマ(プロフ) - 黒川かぐやさん» うふふふ、嬉しいです!ありがとうございます!まじ共依存しか勝たん★ (8月27日 20時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
黒川かぐや(プロフ) - あの、好きです……えっと、その👉👈ほんとにこの関係が好きで、この作品沼すぎて、何回も見直しちゃってるくらいです……共依存しか勝たん🥺👊 (8月27日 18時) (レス) id: 5ae6456499 (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 橘スミレさん» ふふふ、ありがとうございます! (8月27日 3時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
橘スミレ(プロフ) - これぞ共依存ですね。最高です。 (8月27日 0時) (レス) @page44 id: 4832f2335e (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 眠いちゃんさん» おおっ、いいところに気づくねぇ!(ありがとうございます!) (5月13日 19時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2022年10月23日 19時