紅い月とふわふわと (ページ45)

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44、病院ページ45

怜視点

翼が刺された。

私たち専用の病院へ運んで処置が終わるのを待つ。

全員で来ると邪魔になるから私と絵美、咲子、
真咲、宙、爽太郎、大弥、そして撫子さんで来た。

ちなみに、この家が襲われるのは初めてじゃない。

何かと起きるのが、この家だ。

撫子｢みんなは怪我とかしてない？｣

絵美｢大丈夫です…でも…｣

咲子をかばって刺された翼。

咲子が落ち込むのも無理はない。

撫子｢咲子さん。これで良かったのよ。
もし、咲子さんたちが怪我をしていたら
翼ちゃんは正気ではいられなかった。
昔のような惨劇が起きたかもしれない。
そうならなかったことを今は喜びましょう？｣

咲子｢でも…私が、あの場にいなかったら…翼は…｣

撫子｢いいえ。あの場に咲子さんがいたから
翼は生きること、守ることを諦めなかった。
幸い、急所は外した傷だった。だから大丈夫。｣

撫子さんが咲子を励ましていたけど
翼ちゃんの無事が確認できなきゃ安心できない。

手術中の明かりが消え、翼ちゃんが出てきた。

医者｢翼さん、傷も浅く無事ですよ。
そのうち目を覚ますので安心してください。｣

撫子｢ありがとうございました。｣

そのまま病室へ行き、
翼が目覚めるのを待った。