25話:傑兄 ページ26
私の思いも虚しく傑兄の話は続いた。
夏「つまりね強者が弱者に適応する矛盾が成立して
しまっているんだ。
なんて嘆かわしい!!」
乙「はぁ‥‥。」
__ガシっ__
傑兄が乙骨くんの肩を組みながら言った。
夏「万物の霊長が自ら進化の歩みを
止めているわけさ。ナンセンス!!
そろそろ人類も生存戦略を見直すべきだよ。
だからね、君にも手伝ってほしいわけ。」
乙「?何をですか?」
_っ、これ以上は聞きたくない__。
私は目を瞑り、両耳を自分の両手で塞いだ。
夏「非術師を皆殺しにして呪術師だけの世界を
作るんだ。」
3人(何‥‥言ってんだ?)
やっぱり傑兄は、変わっちゃったんだね__。
私は、両耳から両手を離した。
今すぐここから逃げ出したかった__。
五「僕の生徒にイカれた思想を吹き込まないで
もらおうか。」
目から涙がこぼれ落ちそうになっていると
後ろから、私の安心する声が聞こえた。
夏「悟ーー!!久しいねーー!!」
傑兄が、嬉しそうに五条先生に言った。
2人は、あの日以来会ってないから__。
五「まずその子達から離れろ、傑。」
五条先生の声が怒っているように聞こえた。
五条先生の方を見ると、夜蛾学長が殴りそうな勢いで
傑兄を見ていた。
夏「今年の1年は粒揃いと聞いたが、成程
君の受け持ちか。」
傑兄が納得したように言った。
夏「特級被呪者、突然変異呪骸、
呪言師の末裔、香坂家のお姫様のA、
そして禅院家のおちこぼれ。」
私は、傑兄に呼ばれてビクっとしてしまった。
真「テメェ。」
夏「発言には気をつけろ。
君のような猿は、私の世界には
いらないんだから。」
傑兄が真希ちゃんを冷たい目で見る。
私はそれが許せなかった。
『‥‥っ、どうしてそんなこと言うの?
最低だよ‥‥傑兄‥‥。』
私は、パンダくんの後ろから出て傑兄を
睨んだ。そして傑兄の方へ歩み寄って行く。
気を抜くと、目から涙がこぼれそうだ。
夏「Aー!そんなところにいたんだねー!
久しいねー、君も手伝ってくれないかい?」
『_っ、そんなこ__。』
五「Aを巻き込むのはやめろ、傑。
それは僕が許さない。」
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作者名:きのこの森 | 作成日時:2020年5月5日 10時