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10話:呪術実習(6) ページ11

乙「ど、どうすれば。」


『っ_、乙骨くん!真希ちゃんを私のところまで運んで!!早く!!!』



私は乙骨くんに叫んだ。3人同時に反転術式を使ったことはない。でも早くしないと真希ちゃんが_!



真「っ_、その必要はねぇよ。なぁ乙骨、オマエマジで何しにきたんだ。呪術高専によ!!このままAに頼って終わりか?Aだって限界なんだよ!!」



真希ちゃんが乙骨くんの首元を掴みながら言った。



真「何がしたい!!何が欲しい!!何を叶えたい!!」



真希ちゃんが叫んだ。その顔には、痛みからか汗が滲んでいる。



乙「僕は‥もう誰も傷つけたくなくて‥閉じこもって消えようとしたんだ‥」



乙骨くんが消えそうな声で話している。多分彼の本音だろう。



乙「でも1人は寂しいって言われて言い返せなかったんだ。誰かと関わりたい、誰かに必要とされて、生きてていいって自信が欲しいんだ。」


『_っ、乙骨く‥ん‥。』



やばい、そろそろ限界かもしれない。視界がぼやけてきた。やっぱり真希ちゃんの言う通り、病み上がりで2人同時に反転術式を使うのは無謀だったかも‥。



真「じゃあ祓え。呪いを祓って祓って祓いまくれ!!自信も他人もこの後からついてくんだよ!!呪術高専はそう言う場所だ!!」



真希ちゃんはそう言うと、乙骨くんの膝に倒れてしまった。



乙「里香ちゃん。」


里「なぁに?」


乙「力を貸して。」



乙骨くんはそう言いながら、首のネックレスのチェーンを切って左手の薬指にはめた。



『おっ‥こ‥つく‥ん?』



やばい、意識を保っていることすらキツくなってきた‥。



乙「Aさん、もう少しだけ頑張って。里香ちゃんが助けてくれるから。」


『‥わか‥た。がん‥ばる‥よ。』



____________



ビクンッ_、ボコボコボ_



__ボゴッ__



呪霊の様子がおかしい。
するとブシュッブシュッと腹から黒い何かが出てきた。



里「イ゛ア゛ァア゛ア゛ア゛。」


呪「あぉおぉだァれぇ????」



里香ちゃんは、その呪霊の腹をぐちゃっと潰してしまった。



里「ゔゔゔゔるさい」


五「凄まじいね。これが特級過呪怨霊『折本里香』の全容か。女は怖いねぇ。」



ククク‥と笑いながら五条先生は言った。



里「りか、あか、すきぃ。あおっはっどこっ??」



_ネチャ、ドチャ。ドッ、ズヌッ_
里香ちゃんが呪霊の体をかき回しながら言った。

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作者名:きのこの森 | 作成日時:2020年5月5日 10時

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