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【side：セプター4 淡島世理】
久々の休暇である淡島はいつもの青い隊服ではなく、女性らしいパステルカラーのアンサンブルニットに、コットン素材のふんわりとしたスカートを合わせた姿で、とある店の扉の前に立っていた。
思い出すのは前日の勤務終了時、上司である宗像より告げられた言葉。
『＿＿明日、16時から美容室の予約をいれておいたから行ってくるといいですよ。』
そして、渡された一枚のショップカードを見て、ぎょっとする。思わず宗像を見るものの、当の宗像はにこりと普段通りの笑顔を見せるだけであった。
(ここは、確かあの男の……)
淡島の頭に浮かぶ、一人の男。最近では仕事相手でもある男の美容室へ行くのであれば、これは何らかの意図があっての指示なのだろうか？
ちらりと垣間見るが、宗像のそれ以上の質問は受け付けないという圧力に負け、淡島は了承を返し、部屋を後にしたのだった。
＿＿＿＿
何かしらの書類の受け渡しがあるのかもしれない。そう思い、淡島は扉のノブを掴み、押し開く。入ると、視界に飛び込んできたのはアンティーク調の家具が置かれたモダンでお洒落な店内。
「＿＿いらっしゃい、世理ちゃん。……さ、こちらにどうぞ？」
声の方へと視線を向けると、そこにいたのは最近になり登場した黒の王こと春原A。促されるままAの示す椅子へと腰を下ろすと、鏡越しに覗き込んでくるAの視線と重なった。
「ぷっ……そんな固い顔すんなって。宗像から可愛くしてあげてって言われてんだからさ。」
「なっ！し、室長からっ！？」
Aの言葉に驚き、勢いよく振り返る。徐々に顔へと熱が集まってくる感覚を覚え、淡島は動揺から顔を俯かせた。頭上から聞こえてきた小さな笑い声。不覚にも他の王の前であからさまな動揺してしまった自分を悔やむものの、既に時は遅いのだ。淡島はAを見ないようにしながら体勢を戻すが、居心地の悪さからは逃げられそうになかった。
「宗像が時々ここに来てるのは知ってるだろ？そん時に頼まれたんだよ。普段副官として世理ちゃんに無理させてるから、たまには自分自身を大切にしてほしいってさ。」
「＿＿＿＿＿っ！」
Aから伝えられた言葉に、心臓が激しく拍動し、顔どころか耳まで熱くなってきている。室長が自分のことを思ってくれているなんて、思っても見なかった。淡島は嬉しさと恥ずかしさから無意識に胸元をぎゅっと押さえた。
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お花 - 私はこのお話、設定好きです！続きを楽しみに待ってます!!! (2020年5月21日 23時) (
レス) id: 069fe02916 (このIDを非表示/違反報告)
ライアードール(プロフ) - 続きがはよ見たいです(ﾉｼ 'ω')ﾉｼ ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ 応援してますyo!! (2018年7月10日 20時) (レス) id: 0368b34717 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - 更新ありがとうございます！！とても嬉しい...；；；； (2017年1月9日 13時) (レス) id: ddbfe0e170 (このIDを非表示/違反報告)
しもふ(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしてます。((o(´∀｀)o))ﾜｸﾜｸ (2017年1月5日 17時) (レス) id: eb237e3a38 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮尋人(プロフ) - ありがとうございます (2016年11月27日 17時) (レス) id: dac91556fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MAO | 作成日時：2016年11月21日 23時
