放課後、理科室で

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切なくて、苦しくて
こんなちょっとのことで泣きたくなかったのに
涙が止まらなくて、胸が苦しかった


やっぱり、先生に恋すること自体、ダメだったのかな

なんで先生なんか好きになっちゃったんだろう

知念くんは、忘れさせてくれるかな…



気づくとそんな思いがグルグルと巡って
打算的な自分の考えにも嫌気がさしてしまう
ほんと、今の自分嫌だな…




次の日、理科室で科学の授業があった
正直、理科室には行きたくなかったのに


先生は、やっぱり出欠を取る時もこっちを見なかった




今日は、ナトリウムの性質を調べる実験で、試験管が配られると、後からナトリウムの入った瓶が回ってきた

ちょっと怖いけど、ナトリウムを入れて試験管の先を火に近づける








パチパチ______



少しだけ音がして







そして

ボワッと圧がかかったかと思うと






パリーーーーンッ！！！





突然大きな音を立てて試験管が割れた






A「！！！」






ビックリして動けないでいると







慧「どうしたっ！！！！！」






慌てて先生が駆け寄り、すぐに手を取って水で洗われた





A「先生、ごめんなさい…」


何がいけなかったのか、理解できていなかったけど
こんなに心配した顔を初めて見たから
驚かせちゃったかなと思って咄嗟に謝った



慧「試験管の底、下向けないとダメだって言ったろ」


小声で先生が言う、、



そっか、
ぼんやりしてたんだな、私




慧「指に少し薬品が付いちゃってるから
念のため、保健室行こう」




薬品が付いてしまった右手をタオルに包んでくれて
私と先生は保健室へ向かった

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