私の彼氏は束縛系

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朝起きると、慧くんが覗き込んでいた


慧「あ、起きたね、おはよー」







A「おはよ…」





かなりグッスリ寝ていたみたい







慧「顔、まだ化粧じゃ隠せないね
接客業でしょ？休めるの？」









そうだよね
この顔じゃ無理だよね…






きっと光も心配する







A「うん、多分平気」






そう言って、店に電話をかけた







携帯の電源を入れた途端
メールの受信やらで鳴り止まなくて
落としそうになった



今は、何も見たくなかった









店に電話をしたら、たまたま店長が出て
体調不良という理由で
お休みさせてもらった









その日は慧くんもお休みで
朝から慌ただしく洗濯機を回して
部屋中掃除機をかけていた






慧「今日はゆっくりしてて」




そう言ってくれた





私はソファに座ったまま…






思い出していた…









思い浮かぶのは









優しい涼介だった…









逢いたい…









帰ろうかな…









なんて


まだそんなこと、考えている








また同じだって、頭では分かっているのに


抜け出せなくて
本当に苦しい






涙が出てきた









慧「どうしたの？」




慧くんは、すぐに気づいてくれた





A「もう一度だけ、戻ってみようかな…」








本心を言ってみた









慧「今は、行かせられないよ


こんな姿見たら、家族だって悲しむよ…」









ほんと









絶対、辛いね








家族のこと、忘れていた…


どれだけ溺れていたのだろう









慧「俺のこと、利用してもいいから…

ここに居なよ」







真っ直ぐな目で言われた

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