共犯者になって3 【完結】Daiki・Ryosuke

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手を繋いで川沿いを引き返した


泣かないように、泣かないように上を見ながら




何も言わなくなって、少し強めに握るその手に引かれながら


すぐにマンションに着いた





すぐに帰ろうって思ったけど、もう自分を試す度胸はなくて

家に入る前に逃げたかった






ガチャガチャ




山田さんが鍵をさして回した





A「やっぱり…帰るね」



慌てて声を振り絞って言った





山田「ここまで来たのに？」





目線を合わせられなくて、頷くと





山田「…俺さ、謝りたいことあってさ、、

中で話さない？」




そう言われた


そう言われてしまうと、何かすごく気になって

結局、中に入ってしまった









シーンと静まり返った部屋はいつも以上に綺麗で

これから裁判でも始まりそうな緊迫した空気だった







A「謝りたいことって…？」



気になりすぎて、部屋に入るなりそう言うと



山田「今ワイン入れるから、座っててよ」



キッチンから落ち着いた声でそう言われた






何の話か全く想像がつかなくて

仕事の話かなって、今までのやり取りを思い返していた









コトン







目の前のグラスに入ったワインが

ゆらゆら揺れている




さっきまでのお祝いムードは全くなくて

乾杯もしなくて




山田さんが静かに口を開いた









.









山田「ごめん…あの日








わざとLINEしたんだ」

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