放課後、理科室で4 【完結】

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それから、学校では最後に三者面談があった


忙しい合間を縫って来てくれたお母さんと、教室へ入って担任と向かい合わせに座った





担任「じゃあ…最終的な出願校は、これで決定で大丈夫かな？」



A「はい」



話すというよりは、決定したことの確認作業みたいで、すぐに終わるかと思っていた








担任「そう言えば、伊野尾先生、


最後までAのこと、指定校推薦に押してくれてたんだぞ」







突然に先生の名前が出たかと思うと

唐突に、知らない話…







担任「まぁ、2年の3学期で成績が落ちちゃったから通せなかったけど、ははは

余計なこと言っちゃったかな」








なんだか、ポカンとしてしまって



フリーズしちゃって



…何も言葉を返せなかった








担任「だから、みんなAを応援してるってこと

受験勉強大変だけど、あと少し、頑張ろうな！」









A「…はい」





蚊の鳴くような声でやっと答えると、どうやって教室を出たのか覚えてなくて

帰りにお母さんと食べたパスタも、味をほとんど覚えていなかった









先生…





そこまで考えてくれてたの？









だから…私がちゃんと勉強に取り組んでいるのか

いつも気にしてたんだ







ほんと言うと、親みたいでヤダなって思ってたから
本当に本当にごめんねって、心の中で謝っていた

先生の言うこと、聞いておけば良かったなって、、今更思っても仕方ないのに…









そっか…



だから私と


距離を置いたんだ…









今まで分からない事実が少しだけ分かった気がした

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