最年長組。 【桃】

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「『謝ってすむんだったらこの世に警察はいらない。私は襲い掛かってきたから自分を守るためにあいつを蹴った。これを法律では正当防衛と言う。お前はそんなことも知らずにあいつを責めない気でいるのか。ふざけるな。お前には先生と呼ぶ資格など1ミリもない。私はお前を許す気はないし、あいつも許さない。消えろ。目障りだ。あと、泣いていた子にも謝れ。』と言ったと母は語っています。おそらく語弊はいくつかあると思いますが…それからあいつは2年生の最後には消えていました。そして女子からの嫌がらせがエスカレートすることもなく小学校を卒業しました。」

「中学校では女子の人気を集めているAとBによく勉強を教えていました。まあ、それが学級カースト頂点の女子のグループには気にくわなかったのでしょう。いじめが始まりました。水をかけられたり、殴られたり、正直つらかったです。でも恐怖が増すくらいだったら長引くほうがましだと思い教師には伝えず1年間を過ごしていました。そして2年になり、私はあることに気が付きました。それは『私はほかの女子を気が合わない。話があわない』と言うことです。むしろ男子のほうが気が合うし話だって長引いたりする。担任からも『お前に協調性さえあれば…』と言われていました。それで調べてみたんです。そしたら自閉スペクトラム症というものにたどり着きました。症状一つ一つに思い当たる節があり、母に説明するとすぐに病院に連れていかれました。」

「そして正式に自閉スペクトラム症だと診断されました。これは協調性が普通の人より劣っていたりします。コミュニケーション分野での欠点が主な症状です。」

「また、担当の医師にそれによる女性恐怖症も発症しているといわれました。」

「私は『まあ、そうだよな。』みたいな感じで生活していました。そして大学4年の時。ジェル君に出会いました。そのころには私は配信者としての活動を始めていました。」

「それでジェル君に言われたんです。『先輩って人生楽しいですか。』って。私はこう答えました。『人生が楽しいかどうかなんて死ぬときに脳内反省会をして決める。少なくても今は配信をしているけど、楽しくない』って。その時ジェル君が急にさみしそうな顔をして『そうですか…不謹慎なこと聞いてすんません。』って謝ってきたんですよ。」

「『全然いいよ。』そして大学を卒業しました。私は配信者として稼げていたので金欠になるまでは配信で食っていこうって決めました。」

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