え？俺が副船長？冗談でしょ？劇場版【ONE PIECE】 (ページ5)

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ルフィ「ゴムゴムのォ……」

腰だめに構えると、ふりかぶった左腕を思いきり前に突き出した。

ルフィ「"銃"！」

ずばっ！という音とともに、ルフィの拳は風を破って伸びていった。
ゴムのように！
１０メートル、２０メートル、さらに遠く──ついには波の彼方の＜ゴーイング・メリー号＞のマストをつかむと、

ルフィ「ゴムゴムの"ロケット"！」

ゴムの腕が縮む力を利用して、ルフィは空に飛び上がった。

サ・ナ「お前が行ってどうする！！」

ナミ「あれ？この手……」

そして賢明なナミが気がついたように、ルフィの右手はボートのヘリをつかんでいた。
これから起きることに戦慄するように、サンジのくわえタバコから灰がポロっと落ちた。

サンジ「まさか……」

Aも気がついたようで顔がひきつっている。

「おいおい……」

ルフィの左手は＜ゴーイング・メリー号＞のマストをつかんでいた。ルフィの右手はボートのへりをつかんでいた。
そしてルフィはゴム人間──

サンジ「クソバカゴム……やめろ！」

「ルフィストップ！」

ナミ「あんた、あとさき考えずに──」

サジとナミとAの悲鳴もむなしく。
＜ゴーイング・メリー号＞のマストにとりついたルフィは、ゴムの手足でしっかりと体を固定すると、右手を思いきりひきもどした。

ルフィ「よっしゃあ！みんなもどってこい！」

ランチボートはルフィにひっぱられて、飛んだ。船底で海をこすりながら、水切り石の遊びのように水面をジャンプしていく。乗っている人間はたまらない。猛スピードで＜ゴーイング・メリー号＞の船べりに激突したランチボートは燃え上がりながら粉砕大破した。、

時は、大海賊時代。
これはモンキー・Ｄ・ルフィと＜麦わらの一味＞の物語である。