孤独な猫は今日も狩り ページ3
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『やっと来たか』
此方を見て酷く怯えたように震える男子生徒に、言葉を零す。
『お前、いじめ、とかやってる ? 』
「ゃ、やってません」
『正直に言え』
圧をかけて、低く、そう言い放つ。
すると其奴は「ヒッ」と声を漏らし、
「や、ってます…」
と言う。
『へぇ。なんで ? 』
純粋な疑問だ。返答によっては其奴の腹に自分の拳が飛ぶことになるが。
「弱いから、」
その言葉を聞いた瞬間其奴の腹に拳をお見舞いする。
弱いものいじめは自分が1番嫌いな部類だからである。
『弱いから ? つるんでないと動けない奴が何言ってんの?さぁどうする ? いじめ止める ?
止めないんならボッコボコにしてやるけど』
ドスの効いた声でそう告げる。
「ッあ、ごめんなさい、もう、しませんから…」
『本当に ? 態度で示せ。まぁ…土下座かな ! 』
恐怖を抱いたのかすぐに地面に額を付けた。
すっげぇ無様w
やは多大な恐怖を感じるとなればプライドなんてあっさり捨てられるらしい。
『……じゃあこの事は他言無用で。分かったか ? 』
「はい、分かりました…」
いつもならここで手刀を食らわせてそのまま立ち去るのだが、今日はとても視線を感じるのである。
私は、そのまま家へ帰宅することにした。
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作者名:まんまるねこ。 | 作者ホームページ:あるけど貼るのめんど(
作成日時:2022年4月5日 23時