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「そうだなぁ…まず、見た目に結構気を使っているから、クラス内ではそれなりの立ち位置なんじゃないかな。」
『何故、気を使っていると思うの?』
「美容室だけでも複数あるこの街で、君は敢えてここを選んだんじゃない?ここって使うポイントは多いけど、代わりに可愛くしてくれるって有名だし。」
『へぇ。』

見た目から情報を得ようとするのは、大事なことである。
人は内面だとか何とか色々言われるが、結局は外見が物を言うのだ。
曲がり角を、1つ曲がる。
橋本君が、私の鞄を指さす。

「次に、君は比較的真面目な性格だね。」
『その心は?』
「皆が持つその鞄…使っている人の真面目や不真面目が、結構如実に現れるものなんだよ。よく利用し、重い教科書などを幾つも入れて真面目に勉強している生徒程、大体真面目で合理的だ。君のそれ、形が少しずつ崩れかけてきてる。いつも重たい思いをして、教科書を持ち運んでいる証だよ。不真面目な人であれば、そもそも教科書は持ち運びしない。机に入れっぱなしだ。」
『…』
「当てられて、言い淀んでいるって顔だね。」
『……続きをどうぞ。』

敢えて何も追求せず、続きを促す。
曲がり角を、また1つ曲がった。

「そして最後に、今君を見てて思ったこと。無意識かも知れないけど、君さっきからずっと腕組んでるよね。」
『っ!』
「行動心理学曰く、腕を組む人は相手に対して警戒心を抱いている傾向が強いんだと。口ではそうは言っていなくても、無意識の行動までは制御出来ない。では、何故警戒しているのか。答えは簡単、俺のプロファイリングが的を得ているから。」

触れていた手元に、力が籠もる。

『…では結論、何クラスなの?』
「俺が居る時点でAクラスは排除、そして勤勉な様を伺うに、Dクラス程馬鹿でもない。そして、何かと目立つ龍園が居るCクラスで君の姿は見たことが無い。ポイントを多く使えるってことは、クラス全体で成績上げに取り組んでいる。つまり、君は一之瀬帆波率いるBクラス所属!どう?」
『………はぁ。』

組んでいた腕を解き、立ち止まって向き直る。
勝利を確信したのか、橋本君が笑った。

「当たってたら、この後少し付き合ってよ。君って、結構面白そうだし。」

私は、自分で組み立てた計画が確実に『成功へ近付いていること』を確認して息を吸い込んだ。

『…残念ながら、私は答えを知らないわ。』

橋本君が、面白いくらい分かり易く凍りつく。

「……は?いや、何でよ。だって、君のことだろ。」

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沙羅(プロフ) - 橋本ー!!!!ありがとうございます!この小説に橋本と龍園が出てくるだけで最高にテンション上がります!これからも応援してます! (3月27日 1時) (レス) @page22 id: e669b9fbcc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2024年3月18日 18時

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